○○しないと出られない部屋
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「はぁ…残念だけど、本当に何もないよ。もう覚悟決めてやるしかないね」
「…で、できない。私にはできない……!!」
床に下ろしてもらってから六路木ちゃんを見れば、床に蹲ってこれでもかというくらいガタガタ震えている。そこまでかよ。まぁ六路木ちゃんって貴公子と呼ばれるだけあって、見たところ良いとこのお嬢さんって感じだし…。何て言うんだろ。こういうの慣れてないっていうのはあるかもしれない。…オレもだけどな!!!
「それはオレが相手だから嫌なのか、行為そのものが嫌なのか…」
「どっちも」
「純粋に傷つくよ!!!どうするんだよ、時間減ってるって!」
「ま、待て…今考えてる…」
考えるって言っても、日が暮れる前にゲームオーバーだよ。本当…最原ちゃんが来てくれればいいんだけど、最原ちゃんが来るのって決まって夜みたいなんだよね。毎晩何やってるんだよ、あのムッツリは。
「好きな人となら出来るんだよね?…わかった、こうしよう。30分でオレのこと好きになって、20分で事を済ませよう」
「なっ…なんだその最低な提案は!!?お前こそどうなんだ!好きでもない相手とできるのか!?」
「オレ?あ、オレは大丈夫!もう六路木ちゃんのこと好きだから!!」
「都合のいい嘘をつくな!第一、これをして本当に出られるかもわからないんだぞ!?それでは体を張る意味がなくなるだろう!!」
「そんなこと言ってたらキリないじゃん!!もうやるしかないだろ!!!」
*
そんな2人のやり取りをモニターから見ていたモノクマはため息をついた。学園中に監視カメラが設置されているので、もちろんラブアパートにも隠しカメラは設置されていたのだ。
「あーあ…。アハンウフンな雰囲気になるどころか、喧嘩おっぱじめちゃったよ」
「も、もうやめた方がいいんじゃない?このままじゃ仲良く卒業どころじゃなくなるわ!」
「そうやな…。もともとは“その状況でどんな判断をするのか”っちゅうのを検証してただけやし…。この先やられても放送できなくなるで!!!」
どうやらこれはモノクマたちによる、バラエティを盛り上げるための仕掛けだったらしい。それにこの2人がたまたま引っ掛かってしまったというわけだ。
「お父ちゃん、もうやめようよ!」
「えー。せっかく面白いのに。放送できないところはカットすればいいじゃん?ほらほら!ついに来たよ!!…あれ?跨がられてるのって王馬クンなんだね?それはそれで面白いけど。うぷぷぷ」
モニターにはモノクマの言うとおり、いつの間にか王馬の上に六路木が跨がっている姿が映し出されていた。ついに腹を括ったのかと思いきや、何となく察していたであろう王馬が部屋中に向かって声を張り上げた。
『ちょっとモノクマ!どこからか見てるんでしょ!?これマウント取られてるだけだからな!!?キタコレ!とか思ってるなら大間違いだぞ!!事態は深刻なんだよ!!!このままだと六路木ちゃんがストレスでどうにかなっちゃいそうなんだよね!!』
『お前を殺して私も死ぬ…』
『聞こえた?聞こえたよね!!?おい、早く扉開けろッ!!!』
現場はアハンウフンな空気どころか殺気で満ち溢れているようだ。このままではピンクな内装が赤く染まってしまう。これは大変だ。
「大変だ!このままじゃ殺人が起きるよ!」
「グロいわー!!」
「仕方ないなぁ…。じゃあ今別の仕掛けをセットするよ。そっちクリアしたらロック解除してあげる」
「お父ちゃん、早く!」
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