○○しないと出られない部屋
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「…来るんじゃなかった」
「結果論じゃん。オレも予想外だったしね~」
本当に本当に来るんじゃなかった。1つ学んだのは、王馬の誘いに乗ってほいほいついて行くべきではないということだ。とは言っても、王馬だってまさか閉じ込められるとは思わなかっただろうし、彼を責めても仕方ないのだが。
「で、六路木ちゃん。どうする?」
本当にどうしよう…。今の状況?閉じ込められたんだよ、部屋に。いつものごとく王馬に学園を探索しようと誘われてな。ほら、あそこだよ。カジノのそばにあった、あのいかがわしいオーラを放った建物だ。…まぁそこまではいい。そして部屋の中を見て回って、いざ外に出ようとしたらどうだ…?開かないじゃないか!!!
「でも何でここに入れたんだろうね?最原ちゃんの話だと、専用の鍵がないと出入りできないはずなんだけどなー」
「は…?最原はここに来たことがあるのか?」
「けっこう通ってるみたいだよ!」
それはあまり聞きたくなかった事実だな…。しかしその話が本当だとしたら、その鍵を持っていない私たちはここから出る方法はないということになる。王馬の言うとおり、入るときは鍵なんてかかっていなくてすんなり入ることが出来たのに。
「えっと…じゃあ、最原ならその鍵持ってるんだよな?もしかしたらここに来るかもしれないし、その時に助けてもらえないかな…?」
「そうかもしれないけど、そんなのいつになるかわかんないじゃん。待ってるよりも出る方法探した方がよくない?」
それもそうか…。まさかずっとこのままなんてことはないだろうし、ロックを解除する方法くらいどこかにあるはずだよな。
「よし、部屋をくまなく探してみよう」
「何だかわくわくするね!」
「お前はこんな時まで…」
―十数分後。
「あっ…レバーがある!」
「え、どこ?」
壁に何か仕掛けがないかと探っていたら、レバーと壁に埋め込まれた機械を見つけた。そしてその横には何やら文字が書かれている。
「本当だ。もしかして、これ動かせば扉開くんじゃない?」
「ちょっと待て。何か書いてあるんだ」
「ん~?なになに…」
“部屋に閉じ込められて出られなくなってしまった、そこの貴方。ここは鍵に選ばれた人物とその持ち主しか出入りすることができません。ここから出たい場合、まず隣のレバーを引きます。スロットで画面に表示された内容を、指定された時間内にクリアして下さい。クリアできれば扉のロックが解除されます。内容が難しい場合、3回まで引き直す事が出来ます。クリアできなかった場合はオシオキです。”
「……うわー。ふざけてるね」
「言いなりになるのも癪だが…。これしか方法がないなら仕方あるまい」
「ま。ざっと見た感じ、他に出られそうなところもないしね。やるしかないか。じゃあオレ引いちゃうよ」
そう言って王馬がレバーを引くと、ガチャリと音が響いてスロットが回り始めた。やがてスピードはゆっくりになり、ピコンと音を立てて止まった。
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