第6夜



「…レオ、学校…行こう」

「ああー…はいはい。ちょっと待って」

学校生活には慣れてきて、みんなと一緒に行動することができるようになった。勉強の方は相変わらずブランクがありすぎてわけがわからないが。怜亜は運動はもちろんのこと、勉強もみんなより上手といった感じだ。怜亜が頭いいのか、吸血鬼が頭いいのか…それは知らないけど。

「そういえば、今日は調理実習があったような…。なんだっけ」

「…ちょうり…」

「……なんだ、その言い方。意味くらいわかるだろ」

勉強はダメでも、家庭科は得意だ。料理は覚えれば誰でもできるからな。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄

ガララッ

「あ、よーっすレオ!!」

教室の扉を開けると、机の上や椅子に座りながら会話していたクラスメートが挨拶をしてきた。

「おはよう」

「怜亜もはよー」

「……。おはよ」

クラスメートに挨拶をされても怜亜は黙ったままだったが、あまりにもその人物がニコニコしながら見つめてきたのに堪り兼ねたのか、小さく返事をしていた。

「一緒に登校なんて、相変わらず仲いいなお前ら」

そりゃ、同じ家にいるからな。

「そうそう、聞いたかよ!?また転校生来るんだって!!今度は2人!!しかも片方は女なんだぜ~」

「え!?このクラスに?」

「……へー」

なんだって。

転校生が2人に、片方は女?激しく嫌な予感がするんだが。ていうか、怜亜のこの表情。どんなって言われるとアレだけど、とにかくこんな表情だよ。さては何か知ってるな。

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