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番外編
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Extra editio14. Birthday crisis
真一郎誕生日記念 全部熱のせいだから
『―――てことがあったみたいでさぁ』
「そ、それはあんまりじゃ・・・」
電話相手の親友こずえから聞いたとんでも話に、〇〇は僅かな共感と不憫でならない感情とが複雑に絡み合っていた。
話はこうだ。こずえの中学時代の同級生(男子)が彼女の誕生日当日に高熱を出してしまった。約束していたバースデーデートはドタキャン。その後、彼女の機嫌は一向に直らないのだという。
『私も一瞬同情したけどね。ま、普段から彼女が不満募らせるほどの態度取ってたんだと思うよー。そういう男なの、私からしたら自業自得』
「うーん、彼女さんの気持ちは分かるけど・・・体調のことは不可抗力なのでは」
〇〇ちゃんもアイツに会ってみたら分かるよ、と言われたらそれ以上何も意見できない。お気の毒です。心の中で合掌をした〇〇は、電話を切り上げると、壁にかけているカレンダーを見つめた。
「わたしも、気を付けなくちゃ」
今年の真一郎の誕生日も、恒例の佐野家でバースデー料理を振る舞う約束を交わしている。
このタイミングでまさかね・・・と〇〇は、変な予感を打ち消すように頭を振った。
***
あれがちょうど1週間前の事。無事に佐野家へたどり着いた〇〇は、ぼーっとする頭でこずえに聞いた不憫なエピソードを思い出していた。気のせいだと言い聞かせて来たものの、やっぱり気のせいではないと思い知ったところだ。
「・・・〇〇」
玄関で出迎えた真一郎は、真っ先に〇〇の異変に気付いた様で、有無を言わさず真っ赤に火照った頬に両の掌を這わせた。
「熱いな」
「や、やっぱり、ですか・・・」
何の罰なのだ、と嘆き思わず泣きべそをかきたくなっている〇〇の肩を抱きながら、柴田へと連絡を取る真一郎。そんな彼がいつもの3割増しでカッコイイと思うのは、熱のせいなのかしらとまともに回らない頭で考える。しかし、節々が痛む身体をどうにかしたくて、とにかく助けてくれ、と思考停止した頭を彼の胸に擦りつけた。
***
気づいたら板張りの天井が見えた。すんなり布団の中だと理解した〇〇であったが、どうやってここへもぐり込んだのかとんと思い出せない。
額から濡れた手ぬぐいを手に取り、首元に持ってくる。汗をかいてべたつくところを軽く拭くと、気持ち悪さが軽減された。
「お、起きたか」
スラっとふすまが開いて、真一郎が顔をのぞかせた。差し出された水を少しずつ乾いた喉に流し込んでいく。どうやら未だ佐野家にいて、布団まで連れてきてくれたのは彼なのだ、とようやっと少し回ってきた頭で状況を整理する。
「ごめんなさい・・・ご迷惑をおかけして」
「迷惑なもんか。でも、無理してくることなかったんだぞ」
疲れがたまってたんだろうと、額で熱を測りながら真一郎が言う。その言葉とあまりにも優しい手つきに、〇〇の溜まっていた感情が溢れ出す。
「っんえ゙!?どうした、吐きそうか!?どっか痛」
「たんじょうび、台無しにしてごめん~~~」
声を押し殺しながら泣く〇〇の懺悔に、真一郎は面喰った。泣くほどの事では無いだろうにと、そこまで思いつめる〇〇の心情を何とか理解してやろうと、額から移動させた掌で滴る涙を拭った。
普段なら、よほど問い詰めないと弱音を吐かない〇〇なのだが、熱のせいであろうかぽつりぽつりとその心情を吐露する。
「たく、バカだなぁ〇〇は」
「ば・・・っ!?」
「高熱にうなされてる女に無理やり料理作らせるって、どんなサディストだっつーの」
そう言って飽きれ交じりの笑顔を向けた真一郎は、おもむろにゴロリと肘枕で寝ころぶと〇〇の目線に合わせて問うた。
「そんな心狭い男だと思った?」
「思って、ない」
否定の答えを示した〇〇の涙は止まったが、その頬はしっとり濡れてしまっている。真一郎は、それをシャツの裾を引っ張り拭ってやると風邪のせいなのか少し火照って荒れた唇に目がいった。そこからはコンマイチ秒かと疑うほどの早業で、そっと自分の唇を合わせる。
「っへ!?///」
「熱出た〇〇はいつもの3割増しかわいいな~」
「だっダメです!」
風邪がうつっちゃう、と〇〇が頭から被ってしまった掛け布団を素早く引っぺがした真一郎は、ひェっと悲鳴を上げた唇目掛けて先程よりも深く口づける。
「な、わ、ま、しんっ///」
「うつしていいよ」
早く治るって言うじゃん―――そう言う真一郎の瞳はうるると濡れて熱っぽい。もしかしたら、もう時すでに遅しなのでは―――〇〇は、じゃあいいかと再び考えることを止めた。全てを熱のせいにでもしたように、大好きな彼の熱い口づけを何度も受け入れるのだった。
ーーー卍おまけ卍ーーー
―――後日。
真一郎「ゔえっっっくしょ―――い!」
〇〇「ご、ごめんなさぁい・・・」
ーーーーーーーーーーーー
あとがきみたいなもの
熱がある時って、身体痛いしなんかもうぐっちゃぐちゃですよね 笑
風邪ネタはどこかのタイミングで披露したいなと思っておりましたので、無事に仕上げることができてよかったです。
最後は仕事を切り上げた柴田が、法定速度オーバーで駆け付けたことでしょう。
そんで、連絡入れるのもっと後にすりゃよかったなぁぁぁ、と後悔した真一郎がいたとかいなかったとか。
真一郎誕生日記念 全部熱のせいだから
『―――てことがあったみたいでさぁ』
「そ、それはあんまりじゃ・・・」
電話相手の親友こずえから聞いたとんでも話に、〇〇は僅かな共感と不憫でならない感情とが複雑に絡み合っていた。
話はこうだ。こずえの中学時代の同級生(男子)が彼女の誕生日当日に高熱を出してしまった。約束していたバースデーデートはドタキャン。その後、彼女の機嫌は一向に直らないのだという。
『私も一瞬同情したけどね。ま、普段から彼女が不満募らせるほどの態度取ってたんだと思うよー。そういう男なの、私からしたら自業自得』
「うーん、彼女さんの気持ちは分かるけど・・・体調のことは不可抗力なのでは」
〇〇ちゃんもアイツに会ってみたら分かるよ、と言われたらそれ以上何も意見できない。お気の毒です。心の中で合掌をした〇〇は、電話を切り上げると、壁にかけているカレンダーを見つめた。
「わたしも、気を付けなくちゃ」
今年の真一郎の誕生日も、恒例の佐野家でバースデー料理を振る舞う約束を交わしている。
このタイミングでまさかね・・・と〇〇は、変な予感を打ち消すように頭を振った。
***
あれがちょうど1週間前の事。無事に佐野家へたどり着いた〇〇は、ぼーっとする頭でこずえに聞いた不憫なエピソードを思い出していた。気のせいだと言い聞かせて来たものの、やっぱり気のせいではないと思い知ったところだ。
「・・・〇〇」
玄関で出迎えた真一郎は、真っ先に〇〇の異変に気付いた様で、有無を言わさず真っ赤に火照った頬に両の掌を這わせた。
「熱いな」
「や、やっぱり、ですか・・・」
何の罰なのだ、と嘆き思わず泣きべそをかきたくなっている〇〇の肩を抱きながら、柴田へと連絡を取る真一郎。そんな彼がいつもの3割増しでカッコイイと思うのは、熱のせいなのかしらとまともに回らない頭で考える。しかし、節々が痛む身体をどうにかしたくて、とにかく助けてくれ、と思考停止した頭を彼の胸に擦りつけた。
***
気づいたら板張りの天井が見えた。すんなり布団の中だと理解した〇〇であったが、どうやってここへもぐり込んだのかとんと思い出せない。
額から濡れた手ぬぐいを手に取り、首元に持ってくる。汗をかいてべたつくところを軽く拭くと、気持ち悪さが軽減された。
「お、起きたか」
スラっとふすまが開いて、真一郎が顔をのぞかせた。差し出された水を少しずつ乾いた喉に流し込んでいく。どうやら未だ佐野家にいて、布団まで連れてきてくれたのは彼なのだ、とようやっと少し回ってきた頭で状況を整理する。
「ごめんなさい・・・ご迷惑をおかけして」
「迷惑なもんか。でも、無理してくることなかったんだぞ」
疲れがたまってたんだろうと、額で熱を測りながら真一郎が言う。その言葉とあまりにも優しい手つきに、〇〇の溜まっていた感情が溢れ出す。
「っんえ゙!?どうした、吐きそうか!?どっか痛」
「たんじょうび、台無しにしてごめん~~~」
声を押し殺しながら泣く〇〇の懺悔に、真一郎は面喰った。泣くほどの事では無いだろうにと、そこまで思いつめる〇〇の心情を何とか理解してやろうと、額から移動させた掌で滴る涙を拭った。
普段なら、よほど問い詰めないと弱音を吐かない〇〇なのだが、熱のせいであろうかぽつりぽつりとその心情を吐露する。
「たく、バカだなぁ〇〇は」
「ば・・・っ!?」
「高熱にうなされてる女に無理やり料理作らせるって、どんなサディストだっつーの」
そう言って飽きれ交じりの笑顔を向けた真一郎は、おもむろにゴロリと肘枕で寝ころぶと〇〇の目線に合わせて問うた。
「そんな心狭い男だと思った?」
「思って、ない」
否定の答えを示した〇〇の涙は止まったが、その頬はしっとり濡れてしまっている。真一郎は、それをシャツの裾を引っ張り拭ってやると風邪のせいなのか少し火照って荒れた唇に目がいった。そこからはコンマイチ秒かと疑うほどの早業で、そっと自分の唇を合わせる。
「っへ!?///」
「熱出た〇〇はいつもの3割増しかわいいな~」
「だっダメです!」
風邪がうつっちゃう、と〇〇が頭から被ってしまった掛け布団を素早く引っぺがした真一郎は、ひェっと悲鳴を上げた唇目掛けて先程よりも深く口づける。
「な、わ、ま、しんっ///」
「うつしていいよ」
早く治るって言うじゃん―――そう言う真一郎の瞳はうるると濡れて熱っぽい。もしかしたら、もう時すでに遅しなのでは―――〇〇は、じゃあいいかと再び考えることを止めた。全てを熱のせいにでもしたように、大好きな彼の熱い口づけを何度も受け入れるのだった。
ーーー卍おまけ卍ーーー
―――後日。
真一郎「ゔえっっっくしょ―――い!」
〇〇「ご、ごめんなさぁい・・・」
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あとがきみたいなもの
熱がある時って、身体痛いしなんかもうぐっちゃぐちゃですよね 笑
風邪ネタはどこかのタイミングで披露したいなと思っておりましたので、無事に仕上げることができてよかったです。
最後は仕事を切り上げた柴田が、法定速度オーバーで駆け付けたことでしょう。
そんで、連絡入れるのもっと後にすりゃよかったなぁぁぁ、と後悔した真一郎がいたとかいなかったとか。
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