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番外編
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-雨の日-
傘を手に下駄箱で靴を履き替えているのは、短ランを身に纏いリーゼントヘアをキメた男子高校生だ。
彼の名は、佐野真一郎。暴走族黒龍 初代総長を務める不良である。
今日は、午後から生憎の雨模様。下校時間になった今も、それはしとしとと降り注いでいた。
「あ」
いざ校舎を出ようと一歩足を踏み出すと、目の前でため息をつく少女の姿を捉えた。
彼女は、今年の春入学してきた一つ下の一年生。入学早々にいじめられているところを、真一郎が助けた縁で友人になった。彼女の夢は医者になること。平穏に勉学に励みたいと切望する彼女に、それならば自分が傍にいれば絡まれなくなるのでは。と彼が提案したのだ。
その後、ひょんなことから実はヤクザの娘で、その立場ゆえ苦労を強いられてきたことを知った真一郎は、自分の境遇に悲観せずひたむきに夢に向かい努力する彼女の姿に、徐々に惹かれていったのだった。
そんな想い人の姿に、真一郎の心臓がどきりと跳ねる。彼は、なんてことない風を装って彼女の名を呼んだ。
「〇〇」
「あ、真一郎先輩」
「どうした?こんなとこ突っ立って」
「折り畳み傘入れてたはずなんですけど、いくら探しても無くて」
どうやら、傘を忘れてきたらしい。真一郎が彼女の隣に立って空を見ると、雨脚は弱まるそぶりすら見せそうもない。
「確かに傘なしはキツイな」
「ですよねー。だからどうしようかなーって思って」
様子見てました。そう言う彼女の横顔を見ると、参った。という表情で空を見上げていた。
ふと、彼は自分の手元に視線を落とす。真一郎は閃いた。
「入ってく?」
「え?」
願ってもいないシチュエーションに、真一郎の胸は高鳴った。所謂、相合傘をして彼女を自宅まで送って帰ることになった。「ありがとうございます、先輩」と、隣で礼を述べる彼女に、むしろこっちがありがとうございます。と心の中の真一郎は90度の最敬礼をしていた。
「雨の日って、髪の毛がパサついて嫌になります」
「あー女の子は大変だなぁ」
彼女のぼやきに真一郎が返事を返すと、隣からじぃっと凝視する視線がその頭部を射抜く。何とも居た堪れなくなり、思わず訊ねてしまった。
「え・・・なに?」
「先輩は、いつもガッチガチに固めてるから羨ましいなーって」
「そこ、羨ましがるところか?」
医者を目指しているだけあって、普段は賢くしっかり者の彼女だが、時たま変わった感性が顔を出すことがある。そこが魅力の一つでもある、と真一郎は思っているのだが。
「ちょっと触ってもいいですか?」
「は!?」
「いや、前から気になってたんですよね。その、前方の膨らみはどのように盛られているのかとか」
「そ、そうだったの・・・?」
思いも寄らないお願いに、真一郎は面食らった。
少々戸惑いはしたが、彼女から自分に触れたいなどと言ってきたのは初めてではないだろうか。そう思った真一郎は、別に断る理由も無いし、むしろオイシイかもしれない。と彼女のお願いを受け入れることにした。
「ど、どうぞ」
立ち止まってから膝を折って屈み、彼女の目線に頭を下げた。その瞬間、彼女の手が頭に触れる。真一郎の心拍数がさらに上昇した。
「うわぁ、カチカチ?あ、でも弾力もある?」
あーだこーだと感想を述べながら、頭部をまんべんなく触れてくる彼女にされるがままの真一郎は、耐えていた。
これってなんか、いい子いい子されてるみたいな―――
彼は、普段自分が弟妹にやっているそれを、この歳でされているという事態を受け羞恥心でいっぱいだった。
「あ、あのぉ。もうよろしいでしょうか・・・」
「あっすみません。よろしいです」
勉強になりました。と嬉しそうに言う彼女。なんだか自分ばかり翻弄されているのが癪になってきた真一郎が、反撃に出る。
「なぁ。オレもおまえの髪、触っていい?」
突然の要求に、流石の〇〇も思いもよらなかったと言わんばかりに目を見開き、そして。
「あ、わたしだけ触るのはフェアじゃないですもんね」
どうぞ。とすんなり了承した。
「え!いいの!?」
「先輩が触りたいって言ったんじゃないですか。まぁどっちでもいいですけど」
「いや触らせてくださいお願いします」
少しは恥ずかしがったりするかな。という目論見は大外れだった。だが、またとないチャンスを逃すまいと、真一郎はいざ彼女に向かって手を伸ばす。
「じ、じゃあ、シツレイシマス・・・っ」
真一郎は、彼女の耳元を流れる横髪に指を絡め、軽く梳いた。
それがサラっと指のすき間を流れた瞬間、彼の背中をゾワっと走った何か。
「・・・先輩?どうしました?」
「っい、や、なっ何でもねぇ!」
今のは何だ。と真一郎は大いに焦った。この場で決して抱いてはいけない何かを必死に抑え込もうと、慌てて彼女から顔を逸らした。
「やっぱ今日はパサパサしてるから、触り心地イマイチですよねー」
なんかすみません。となぜか謝ってくる〇〇の言葉を聞いて、思わず真一郎はぐりん、と逸らしていた顔を彼女へと向けた。
え。雨の日以外はもっとさらふわなの?
と、未知の感触に興味をそそられずにはいられなかった。
彼が彼女に翻弄される日々は、今後もまだまだ続きそうだ。
傘を手に下駄箱で靴を履き替えているのは、短ランを身に纏いリーゼントヘアをキメた男子高校生だ。
彼の名は、佐野真一郎。暴走族
今日は、午後から生憎の雨模様。下校時間になった今も、それはしとしとと降り注いでいた。
「あ」
いざ校舎を出ようと一歩足を踏み出すと、目の前でため息をつく少女の姿を捉えた。
彼女は、今年の春入学してきた一つ下の一年生。入学早々にいじめられているところを、真一郎が助けた縁で友人になった。彼女の夢は医者になること。平穏に勉学に励みたいと切望する彼女に、それならば自分が傍にいれば絡まれなくなるのでは。と彼が提案したのだ。
その後、ひょんなことから実はヤクザの娘で、その立場ゆえ苦労を強いられてきたことを知った真一郎は、自分の境遇に悲観せずひたむきに夢に向かい努力する彼女の姿に、徐々に惹かれていったのだった。
そんな想い人の姿に、真一郎の心臓がどきりと跳ねる。彼は、なんてことない風を装って彼女の名を呼んだ。
「〇〇」
「あ、真一郎先輩」
「どうした?こんなとこ突っ立って」
「折り畳み傘入れてたはずなんですけど、いくら探しても無くて」
どうやら、傘を忘れてきたらしい。真一郎が彼女の隣に立って空を見ると、雨脚は弱まるそぶりすら見せそうもない。
「確かに傘なしはキツイな」
「ですよねー。だからどうしようかなーって思って」
様子見てました。そう言う彼女の横顔を見ると、参った。という表情で空を見上げていた。
ふと、彼は自分の手元に視線を落とす。真一郎は閃いた。
「入ってく?」
「え?」
願ってもいないシチュエーションに、真一郎の胸は高鳴った。所謂、相合傘をして彼女を自宅まで送って帰ることになった。「ありがとうございます、先輩」と、隣で礼を述べる彼女に、むしろこっちがありがとうございます。と心の中の真一郎は90度の最敬礼をしていた。
「雨の日って、髪の毛がパサついて嫌になります」
「あー女の子は大変だなぁ」
彼女のぼやきに真一郎が返事を返すと、隣からじぃっと凝視する視線がその頭部を射抜く。何とも居た堪れなくなり、思わず訊ねてしまった。
「え・・・なに?」
「先輩は、いつもガッチガチに固めてるから羨ましいなーって」
「そこ、羨ましがるところか?」
医者を目指しているだけあって、普段は賢くしっかり者の彼女だが、時たま変わった感性が顔を出すことがある。そこが魅力の一つでもある、と真一郎は思っているのだが。
「ちょっと触ってもいいですか?」
「は!?」
「いや、前から気になってたんですよね。その、前方の膨らみはどのように盛られているのかとか」
「そ、そうだったの・・・?」
思いも寄らないお願いに、真一郎は面食らった。
少々戸惑いはしたが、彼女から自分に触れたいなどと言ってきたのは初めてではないだろうか。そう思った真一郎は、別に断る理由も無いし、むしろオイシイかもしれない。と彼女のお願いを受け入れることにした。
「ど、どうぞ」
立ち止まってから膝を折って屈み、彼女の目線に頭を下げた。その瞬間、彼女の手が頭に触れる。真一郎の心拍数がさらに上昇した。
「うわぁ、カチカチ?あ、でも弾力もある?」
あーだこーだと感想を述べながら、頭部をまんべんなく触れてくる彼女にされるがままの真一郎は、耐えていた。
これってなんか、いい子いい子されてるみたいな―――
彼は、普段自分が弟妹にやっているそれを、この歳でされているという事態を受け羞恥心でいっぱいだった。
「あ、あのぉ。もうよろしいでしょうか・・・」
「あっすみません。よろしいです」
勉強になりました。と嬉しそうに言う彼女。なんだか自分ばかり翻弄されているのが癪になってきた真一郎が、反撃に出る。
「なぁ。オレもおまえの髪、触っていい?」
突然の要求に、流石の〇〇も思いもよらなかったと言わんばかりに目を見開き、そして。
「あ、わたしだけ触るのはフェアじゃないですもんね」
どうぞ。とすんなり了承した。
「え!いいの!?」
「先輩が触りたいって言ったんじゃないですか。まぁどっちでもいいですけど」
「いや触らせてくださいお願いします」
少しは恥ずかしがったりするかな。という目論見は大外れだった。だが、またとないチャンスを逃すまいと、真一郎はいざ彼女に向かって手を伸ばす。
「じ、じゃあ、シツレイシマス・・・っ」
真一郎は、彼女の耳元を流れる横髪に指を絡め、軽く梳いた。
それがサラっと指のすき間を流れた瞬間、彼の背中をゾワっと走った何か。
「・・・先輩?どうしました?」
「っい、や、なっ何でもねぇ!」
今のは何だ。と真一郎は大いに焦った。この場で決して抱いてはいけない何かを必死に抑え込もうと、慌てて彼女から顔を逸らした。
「やっぱ今日はパサパサしてるから、触り心地イマイチですよねー」
なんかすみません。となぜか謝ってくる〇〇の言葉を聞いて、思わず真一郎はぐりん、と逸らしていた顔を彼女へと向けた。
え。雨の日以外はもっとさらふわなの?
と、未知の感触に興味をそそられずにはいられなかった。
彼が彼女に翻弄される日々は、今後もまだまだ続きそうだ。
