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番外編
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Extra editio8.
Thousand years later
放課後。〇〇は、真一郎の元を訪ねようと急ぎ足で彼の教室までやって来た。2学年より加入した生徒会の仕事が片付いたところだ。真一郎から、バイトが休みだから待っていると言われ、大急ぎで作業を進めたつもりがすっかり待たせてしまっていた。
タイミングよく、どうぞ、と言わんばかりに開け放たれたドアから中へ入ろうとした時、女子特有のにぎやかな戯れ声が聞こえた。〇〇が、入り口前で思わず立ち止まる。何となく、そろりとドアの影から中の様子を伺った。真一郎はおらず、視界に入ってきたのは女子数名と見知った顔が一人。
「やだぁ沖田くんそれ本気~?」
「本気ホンキ~♪俺、女の子に対しては冗談言わないから~」
「またそんなこと言って~♡」
どうやら、沖田と数名の取り巻きの図。のようである。相変わらずモテ男の彼は、たらしだのなんだのと噂されど、持ち前の愛想の良さと口達者なお陰で人気は衰えることを知らない。何より、バンドマンは無条件でモテるものらしい。
すっかり入るタイミングを逃した〇〇がどうしようかと焦り始めた頃、「じゃあね」と女子たちがもう一方のドアから去っていった。先程の様子が嘘のように、教室が静まり返る。
その時、気配を察したのか沖田がくるりと振り向いた。まさか気づかれるとは思わず〇〇がビクッ!と飛び跳ねる。
「あぁ、なんだ〇〇ちゃんかぁ。」
「こ、こんにちは。」
「佐野?」
「あ、はい。真一郎先輩、どっか行っちゃいました?」
「あぁ、腹痛ぇっつって便所行った。」
「え!?だ、大丈夫かな・・・!」
「大丈夫だいじょーぶ。アイツ、普段から結構腹下してっから。」
え゙。そうだったのか。と健康優良児なイメージしかなかった〇〇は衝撃を受けた。その驚きの表情を見た沖田が、堪えきれずに噴き出す。
「男ってさ、普段は強がってるやつでも緊張したり心配事とかあると腹にくるやつ結構いるんだよ。」
「そ、そうなんだ・・・!」
心配事などあっては一大事。後で聞いてみようかな。
そんなことを考えながら、真一郎が戻るまでの間手持無沙汰な〇〇は、目の前のモテ男に話を振ってみた。
「沖田先輩は、今から部活ですか?」
「いや、今日は休み~。なんかあった?」
「あ、いえ。さっき皆さんと結構盛り上がってたから、どんな話してたのかなって。」
「ああ。"えくぼ"の話?」
「え?」
まさか、えくぼであれ程女子たちのテンションを上げていたなんて思いも寄らなかった。どんな話だったのかさっぱり見当もつかず、〇〇は視線で話の先を促した。
「さっきの子がさ、自分にえくぼがあるのあんま好きじゃなーいって言ってたから、それは前世で忘れたくない人が居たんじゃないの~って話してたの。」
「前世?」
「中国の伝説でさ、あの世には死んだ人間が来世で生まれ変わるために渡らなきゃならない橋があるんだって。そこには番人が居て、そいつが差し出すスープを飲まなきゃ橋を渡ることが出来ないんだ。」
そのスープは、生まれ変わる為、愛する人、親しい人、嫌いな人の事、その生涯で得たすべての絆の記憶を失くしてしまうものだった。
それを拒むと、氷のように冷たい川底で千年間耐え忍ぶ試練を受けなければならない。番人は、橋を渡らない決断をした人間に、しるしとして頬に"えくぼ"を付けるのだという。
「だから、忘れたくない大切な人の為に、千年間試練に耐え忍んで今生まれ変わった証かもよ。ってね。」
「わぁ。すごいロマンチックな伝説ですね!」
これは、確かにイケメンに言われたらキャーキャー騒いでしまうのも分からないではない。そして、「その忘れたくない人って俺だっりして♡」とかなんとか言ったに違いない。沖田がなぜこれ程までにモテて周囲から天然たらしだと言われているのか、〇〇でさえ十分に理解出来たのだった。
「うーん。わたしはえくぼないから、スープ飲んじゃったんでしょうね。」
「ははっ。〇〇ちゃんはぁ」
そこで話を切った沖田が、ふにっと〇〇の左頬に人差し指で触れると、
「千年後、生まれ変わった時についてんじゃなーい?」
「・・・へっ!?///」
「沖田ぁあ!!」
と、〇〇が赤面すると同時に帰ってきた真一郎が、ものすごい勢いで二人の元へと駆けだした。カノジョが他の男にちょっかいを出されているとあっては黙っちゃいられない。真一郎が吠えた。
「何やってんだコル゙ァっ」
「あれ~お前不良卒業したんだろ?そんな怒っちゃいやん♡」
「フリョー関係ねーだろが!なに〇〇のほっぺツンツンしてんの?オレだってツンツンしたいんですけどぉー!?」
「ちょ、先輩!なに言ってんの!?」
今にも沖田に掴み掛かりそうな勢いの真一郎を何とか宥め、〇〇はやっと彼と共に帰路についたのだった。
「へー。そんな伝説あんだ。」
今日も寄り道。堤防に腰かけると、〇〇が先程沖田から聞いたえくぼの話を真一郎に話していた。そういえば、彼にもえくぼは見られない。
「素敵なお話ですよね。何で沖田先輩がモテるのか分かった気がします。」
「・・・惚れんナヨ。」
「惚っ!?ほ、惚れませんよ!」
真一郎は心配性だ。彼のことが大好きで、他の人に心動かされるなんてある訳ないのに。そう考えて〇〇は思った。まさか、お腹を下す原因って・・・?
「オレもえくぼないから、前世じゃまだ忘れたくない人と出会ってなかったってことになんのかなぁ。」
「・・・先輩は、もし死んじゃってあの世が伝説の通りだったら、どうしますか?」
〇〇はつい、沖田の言葉が頭を過ぎった。きっと、忘れたくないと思うに違いなかった。
例え、その為に千年の孤独を科されようとも。
「ん?当然、試練に耐えてみせるよ。」
だからさ。そう言うと真一郎がゆっくりと〇〇へと近づく。その頬に、柔らかく触れるだけのキスを落とした。
「〇〇も生まれ変わったら、"しるし"つけといてくれる?」
例え、死が二人を分かつ時が来ても、遠い遠い時代 を越えて再び出逢えるのなら。
「はい。勿論です。」
前世で愛した人を忘れないように。生まれ変わっても笑顔でいられるように。
きっと、頬にその誓いを刻むのだ。
ーーー卍おまけ卍ーーー
〇〇「真一郎先輩。わたし、浮気はしませんからね。」
真一郎「お?おおぅ。」
〇〇「だから、心配しすぎてお腹壊しちゃダメですよ?」
真一郎「腹・・・?あ~さっきの?アレは、昼飯に食った激辛カップ麺が腹にキタみたいでさ。へへ。」
〇〇「・・・え゙!?///」(とんだ早とちり)
Thousand years later
放課後。〇〇は、真一郎の元を訪ねようと急ぎ足で彼の教室までやって来た。2学年より加入した生徒会の仕事が片付いたところだ。真一郎から、バイトが休みだから待っていると言われ、大急ぎで作業を進めたつもりがすっかり待たせてしまっていた。
タイミングよく、どうぞ、と言わんばかりに開け放たれたドアから中へ入ろうとした時、女子特有のにぎやかな戯れ声が聞こえた。〇〇が、入り口前で思わず立ち止まる。何となく、そろりとドアの影から中の様子を伺った。真一郎はおらず、視界に入ってきたのは女子数名と見知った顔が一人。
「やだぁ沖田くんそれ本気~?」
「本気ホンキ~♪俺、女の子に対しては冗談言わないから~」
「またそんなこと言って~♡」
どうやら、沖田と数名の取り巻きの図。のようである。相変わらずモテ男の彼は、たらしだのなんだのと噂されど、持ち前の愛想の良さと口達者なお陰で人気は衰えることを知らない。何より、バンドマンは無条件でモテるものらしい。
すっかり入るタイミングを逃した〇〇がどうしようかと焦り始めた頃、「じゃあね」と女子たちがもう一方のドアから去っていった。先程の様子が嘘のように、教室が静まり返る。
その時、気配を察したのか沖田がくるりと振り向いた。まさか気づかれるとは思わず〇〇がビクッ!と飛び跳ねる。
「あぁ、なんだ〇〇ちゃんかぁ。」
「こ、こんにちは。」
「佐野?」
「あ、はい。真一郎先輩、どっか行っちゃいました?」
「あぁ、腹痛ぇっつって便所行った。」
「え!?だ、大丈夫かな・・・!」
「大丈夫だいじょーぶ。アイツ、普段から結構腹下してっから。」
え゙。そうだったのか。と健康優良児なイメージしかなかった〇〇は衝撃を受けた。その驚きの表情を見た沖田が、堪えきれずに噴き出す。
「男ってさ、普段は強がってるやつでも緊張したり心配事とかあると腹にくるやつ結構いるんだよ。」
「そ、そうなんだ・・・!」
心配事などあっては一大事。後で聞いてみようかな。
そんなことを考えながら、真一郎が戻るまでの間手持無沙汰な〇〇は、目の前のモテ男に話を振ってみた。
「沖田先輩は、今から部活ですか?」
「いや、今日は休み~。なんかあった?」
「あ、いえ。さっき皆さんと結構盛り上がってたから、どんな話してたのかなって。」
「ああ。"えくぼ"の話?」
「え?」
まさか、えくぼであれ程女子たちのテンションを上げていたなんて思いも寄らなかった。どんな話だったのかさっぱり見当もつかず、〇〇は視線で話の先を促した。
「さっきの子がさ、自分にえくぼがあるのあんま好きじゃなーいって言ってたから、それは前世で忘れたくない人が居たんじゃないの~って話してたの。」
「前世?」
「中国の伝説でさ、あの世には死んだ人間が来世で生まれ変わるために渡らなきゃならない橋があるんだって。そこには番人が居て、そいつが差し出すスープを飲まなきゃ橋を渡ることが出来ないんだ。」
そのスープは、生まれ変わる為、愛する人、親しい人、嫌いな人の事、その生涯で得たすべての絆の記憶を失くしてしまうものだった。
それを拒むと、氷のように冷たい川底で千年間耐え忍ぶ試練を受けなければならない。番人は、橋を渡らない決断をした人間に、しるしとして頬に"えくぼ"を付けるのだという。
「だから、忘れたくない大切な人の為に、千年間試練に耐え忍んで今生まれ変わった証かもよ。ってね。」
「わぁ。すごいロマンチックな伝説ですね!」
これは、確かにイケメンに言われたらキャーキャー騒いでしまうのも分からないではない。そして、「その忘れたくない人って俺だっりして♡」とかなんとか言ったに違いない。沖田がなぜこれ程までにモテて周囲から天然たらしだと言われているのか、〇〇でさえ十分に理解出来たのだった。
「うーん。わたしはえくぼないから、スープ飲んじゃったんでしょうね。」
「ははっ。〇〇ちゃんはぁ」
そこで話を切った沖田が、ふにっと〇〇の左頬に人差し指で触れると、
「千年後、生まれ変わった時についてんじゃなーい?」
「・・・へっ!?///」
「沖田ぁあ!!」
と、〇〇が赤面すると同時に帰ってきた真一郎が、ものすごい勢いで二人の元へと駆けだした。カノジョが他の男にちょっかいを出されているとあっては黙っちゃいられない。真一郎が吠えた。
「何やってんだコル゙ァっ」
「あれ~お前不良卒業したんだろ?そんな怒っちゃいやん♡」
「フリョー関係ねーだろが!なに〇〇のほっぺツンツンしてんの?オレだってツンツンしたいんですけどぉー!?」
「ちょ、先輩!なに言ってんの!?」
今にも沖田に掴み掛かりそうな勢いの真一郎を何とか宥め、〇〇はやっと彼と共に帰路についたのだった。
「へー。そんな伝説あんだ。」
今日も寄り道。堤防に腰かけると、〇〇が先程沖田から聞いたえくぼの話を真一郎に話していた。そういえば、彼にもえくぼは見られない。
「素敵なお話ですよね。何で沖田先輩がモテるのか分かった気がします。」
「・・・惚れんナヨ。」
「惚っ!?ほ、惚れませんよ!」
真一郎は心配性だ。彼のことが大好きで、他の人に心動かされるなんてある訳ないのに。そう考えて〇〇は思った。まさか、お腹を下す原因って・・・?
「オレもえくぼないから、前世じゃまだ忘れたくない人と出会ってなかったってことになんのかなぁ。」
「・・・先輩は、もし死んじゃってあの世が伝説の通りだったら、どうしますか?」
〇〇はつい、沖田の言葉が頭を過ぎった。きっと、忘れたくないと思うに違いなかった。
例え、その為に千年の孤独を科されようとも。
「ん?当然、試練に耐えてみせるよ。」
だからさ。そう言うと真一郎がゆっくりと〇〇へと近づく。その頬に、柔らかく触れるだけのキスを落とした。
「〇〇も生まれ変わったら、"しるし"つけといてくれる?」
例え、死が二人を分かつ時が来ても、遠い遠い
「はい。勿論です。」
前世で愛した人を忘れないように。生まれ変わっても笑顔でいられるように。
きっと、頬にその誓いを刻むのだ。
ーーー卍おまけ卍ーーー
〇〇「真一郎先輩。わたし、浮気はしませんからね。」
真一郎「お?おおぅ。」
〇〇「だから、心配しすぎてお腹壊しちゃダメですよ?」
真一郎「腹・・・?あ~さっきの?アレは、昼飯に食った激辛カップ麺が腹にキタみたいでさ。へへ。」
〇〇「・・・え゙!?///」(とんだ早とちり)
