【バランシング・ダンジョン】宿屋
そして45分経ってメンバー全員が再ログインすると、リーダーが口火を切った。
「何か、ゴーレムの攻略ってないんですかね。まあ、バランシング・ダンジョンはプレイヤーごとにすべての条件が変わるんで、ネットにはほとんど情報ないですけどね。」
「神話だと、どっかに書いてある文字を消すとか、口の中にある紙を引き抜くことらしいですよ。」
「うーん、戦っている時は何もなかったかな・・・」
「魔法で水の塊をぶつけていたでしょう。粘土ならふやけるかなーって思ってたんですけど、効果はなさそうでしたね。二刀流の方どうですか。」
「前のフロアで効果絶大だった五月雨切りを連発したけど、だめでしたね。岩には、ハンマーか、斧ですかね。」
「手がないですねぇ・・・」
俺たちが手詰まりになっていると、宿屋の主人がチャットにカットインしてきた。
「皆さん、お疲れ様です。私、皆さんのキャラを助っ人にして、フロアボスをやっつけることができましたので、お礼をいっておきます。ありがとうございました。」
どうやら宿屋は、泊まったキャラを助っ人にすることで攻略を進められるようだ。強いキャラが泊まってくれれば、どんどん先に進むことができるだろう。
「あのう、フロアボスはゴーレムでしたか?」
と、リーダー。
「はい、たぶん皆さんが戦っていたのと同じ奴です。実は、宿屋の能力には『分析』というのがあって、皆さんのキャラは十分に育成されていて、強力でしたので助っ人にしたんですけど、楽勝でしたよ。」
「えっ、俺たち、むちゃくちゃ苦労しているのに・・・」
「ネタバレはバランシング・ダンジョンでは御法度なので、これ以上は言いませんが、まあチーム戦ですからね。頑張ってください。
私は一つ下のフロアに進みましたけど、皆さんは宿屋を出るとエンカウントした場所に戻ります。では、ご武運を。」
ほどなく俺たちパーティーは、これといった作戦も思いつかないまま宿屋を出て、ゴーレムから少し離れた場所に現れた。俺は一応どう攻めるか、みんなに聞いてみた。
「うーん、また五月雨切りで行きますかね。焼け石に水のような気もしますけど。」
「『焼け石に水』ってどういう意味ですか?」
と、リーダー。
「無駄とか、意味ないってことでしょ。」
と、アーチャー。
「えっ、焼け石に水を掛けると割れるんじゃなかったでしたっけ。」
と、ヒーラー。
俺はヒーラーの言葉で宿屋の言葉の意味が分かった。
「それだ! 宿屋は『チーム戦』って言っていた。俺がゴーレムを思いきり火炎剣であぶって、リーダーが水の塊をぶつけて冷やせばいいんだ。きっとこれが正解だ。」
若干不安要素も残るメンバーではあったが、俺たちは無事ゴーレムの攻略に成功した。
おしまい
「何か、ゴーレムの攻略ってないんですかね。まあ、バランシング・ダンジョンはプレイヤーごとにすべての条件が変わるんで、ネットにはほとんど情報ないですけどね。」
「神話だと、どっかに書いてある文字を消すとか、口の中にある紙を引き抜くことらしいですよ。」
「うーん、戦っている時は何もなかったかな・・・」
「魔法で水の塊をぶつけていたでしょう。粘土ならふやけるかなーって思ってたんですけど、効果はなさそうでしたね。二刀流の方どうですか。」
「前のフロアで効果絶大だった五月雨切りを連発したけど、だめでしたね。岩には、ハンマーか、斧ですかね。」
「手がないですねぇ・・・」
俺たちが手詰まりになっていると、宿屋の主人がチャットにカットインしてきた。
「皆さん、お疲れ様です。私、皆さんのキャラを助っ人にして、フロアボスをやっつけることができましたので、お礼をいっておきます。ありがとうございました。」
どうやら宿屋は、泊まったキャラを助っ人にすることで攻略を進められるようだ。強いキャラが泊まってくれれば、どんどん先に進むことができるだろう。
「あのう、フロアボスはゴーレムでしたか?」
と、リーダー。
「はい、たぶん皆さんが戦っていたのと同じ奴です。実は、宿屋の能力には『分析』というのがあって、皆さんのキャラは十分に育成されていて、強力でしたので助っ人にしたんですけど、楽勝でしたよ。」
「えっ、俺たち、むちゃくちゃ苦労しているのに・・・」
「ネタバレはバランシング・ダンジョンでは御法度なので、これ以上は言いませんが、まあチーム戦ですからね。頑張ってください。
私は一つ下のフロアに進みましたけど、皆さんは宿屋を出るとエンカウントした場所に戻ります。では、ご武運を。」
ほどなく俺たちパーティーは、これといった作戦も思いつかないまま宿屋を出て、ゴーレムから少し離れた場所に現れた。俺は一応どう攻めるか、みんなに聞いてみた。
「うーん、また五月雨切りで行きますかね。焼け石に水のような気もしますけど。」
「『焼け石に水』ってどういう意味ですか?」
と、リーダー。
「無駄とか、意味ないってことでしょ。」
と、アーチャー。
「えっ、焼け石に水を掛けると割れるんじゃなかったでしたっけ。」
と、ヒーラー。
俺はヒーラーの言葉で宿屋の言葉の意味が分かった。
「それだ! 宿屋は『チーム戦』って言っていた。俺がゴーレムを思いきり火炎剣であぶって、リーダーが水の塊をぶつけて冷やせばいいんだ。きっとこれが正解だ。」
若干不安要素も残るメンバーではあったが、俺たちは無事ゴーレムの攻略に成功した。
おしまい
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