【バランシング・ダンジョン】宿屋
「全員、いったん引きますよ!」
リーダーの声だ。さすがにこの消耗戦は長くは続けられないと判断したようだ。懸命だと思う。このままだとパーティーが体力切れで全滅する。
「了解!」
他のメンバーからも返事が返ってくる。
フロアボスは下のフロアに降りる階段に居座っているため、戦闘範囲から離れれば追ってくることはない。リーダーは少し離れたところで体力を回復させるという作戦だろう。このまま、新たな雑魚キャラにエンカウントしなければ、体力はある程度は回復できる。そして再チャレンジするか・・・。しかし、何か手がないと同じ結果になりそうだが・・・。
いや、もしかするとこのフロアの階段町の宿屋まで戻るつもりかもしれない。そこで全回復して再チャレンジ、または新たなメンバーでパーティーを組みなおす気か。いずれにしろ、メンバー間で少し話し合わなければならないだろう。
「あのー・・」
俺が話し始めた瞬間、パーティーは何かにエンカウントした。雑魚キャラか・・。また、体力を奪われることになるが・・・。
しかし、俺の予想に反して、画面に表示された画像は見覚えのあるものだった。
「宿屋・・・」
このバランシング・ダンジョンでは、フロアボスを倒すと現れる階段を降りたところに階段町があり、そこでは体力回復はもちろん、食料や装備の調達、そして、修行場で鍛錬を積むことで新たな技や魔法が習得できる。通常は宿屋を出ようとすると、宿屋のNPCから「そろそろ修行した方がいいんじゃないか」とか、「君の体力ではこのフロアの攻略は難しいかもしれないな」などとアドバイスを受け、修行場を利用することになる。
階段町でもない、こんなボスキャラのそばに宿屋があるはずがないのだが・・・。
「ここはいったいなんですか・・・」
俺は宿屋の主人につい話しかけてしまった。相手がNPCだと紋切り型の返事が来て、恥ずかしいことになる。
「もしや、最近実装された職業の宿屋さんですか。」
と、アーチャー。どうやら、俺が長剣二刀流のキャラの育成に明け暮れている間に、新たな職業が実装されていたようだ。しかし、宿屋とは・・・。最近実装される職業は、何がメリットなのか、どう戦うのかさっぱり分からない。俺も最近まで新たな職業を次々と試してきたが、ろくなことはなかった。
「はい、流しの宿屋です。お一人100ゴールドになりますが、お泊りになりますか。」
「みなさん、いいですか。で、休んでいる間にチャットで作戦を練りましょう。」
と、リーダー。民主的だ。確かに、体力が全快したとしても、何か作戦を立てないと結果は期待できない。
「いいですよ。」
メンバーも同意した。
バランシング・ダンジョンのまた変わった特徴として、体力を回復している間は、リアルに1時間とか2時間とか行動することができない。従って、じっくり話し合う時間はありそうだ。
「ちょっと、飯食ってくるんで45分後に再度ログインということでいいですか。」
と、ヒーラー。確かに昼飯の時間に食い込んでいる。
「そうですね。」「了解。」
他のメンバーも腹が減っていたようだ。俺も同意し、ログアウトした。
リーダーの声だ。さすがにこの消耗戦は長くは続けられないと判断したようだ。懸命だと思う。このままだとパーティーが体力切れで全滅する。
「了解!」
他のメンバーからも返事が返ってくる。
フロアボスは下のフロアに降りる階段に居座っているため、戦闘範囲から離れれば追ってくることはない。リーダーは少し離れたところで体力を回復させるという作戦だろう。このまま、新たな雑魚キャラにエンカウントしなければ、体力はある程度は回復できる。そして再チャレンジするか・・・。しかし、何か手がないと同じ結果になりそうだが・・・。
いや、もしかするとこのフロアの階段町の宿屋まで戻るつもりかもしれない。そこで全回復して再チャレンジ、または新たなメンバーでパーティーを組みなおす気か。いずれにしろ、メンバー間で少し話し合わなければならないだろう。
「あのー・・」
俺が話し始めた瞬間、パーティーは何かにエンカウントした。雑魚キャラか・・。また、体力を奪われることになるが・・・。
しかし、俺の予想に反して、画面に表示された画像は見覚えのあるものだった。
「宿屋・・・」
このバランシング・ダンジョンでは、フロアボスを倒すと現れる階段を降りたところに階段町があり、そこでは体力回復はもちろん、食料や装備の調達、そして、修行場で鍛錬を積むことで新たな技や魔法が習得できる。通常は宿屋を出ようとすると、宿屋のNPCから「そろそろ修行した方がいいんじゃないか」とか、「君の体力ではこのフロアの攻略は難しいかもしれないな」などとアドバイスを受け、修行場を利用することになる。
階段町でもない、こんなボスキャラのそばに宿屋があるはずがないのだが・・・。
「ここはいったいなんですか・・・」
俺は宿屋の主人につい話しかけてしまった。相手がNPCだと紋切り型の返事が来て、恥ずかしいことになる。
「もしや、最近実装された職業の宿屋さんですか。」
と、アーチャー。どうやら、俺が長剣二刀流のキャラの育成に明け暮れている間に、新たな職業が実装されていたようだ。しかし、宿屋とは・・・。最近実装される職業は、何がメリットなのか、どう戦うのかさっぱり分からない。俺も最近まで新たな職業を次々と試してきたが、ろくなことはなかった。
「はい、流しの宿屋です。お一人100ゴールドになりますが、お泊りになりますか。」
「みなさん、いいですか。で、休んでいる間にチャットで作戦を練りましょう。」
と、リーダー。民主的だ。確かに、体力が全快したとしても、何か作戦を立てないと結果は期待できない。
「いいですよ。」
メンバーも同意した。
バランシング・ダンジョンのまた変わった特徴として、体力を回復している間は、リアルに1時間とか2時間とか行動することができない。従って、じっくり話し合う時間はありそうだ。
「ちょっと、飯食ってくるんで45分後に再度ログインということでいいですか。」
と、ヒーラー。確かに昼飯の時間に食い込んでいる。
「そうですね。」「了解。」
他のメンバーも腹が減っていたようだ。俺も同意し、ログアウトした。
