Chapter 19. 学習
翌朝、かなり日も上ったころ、蒼のスマホに光莉から電話が掛かってきた。
「蒼君、起きてたぁ?」
「光莉さん、おはようございます。そろそろ起きようかと、ベッドでごろごろしていたところです。」
「そう。昨日はごめんね。すっかりできあがっちゃって。」
「いえいえ、いつものことですから。光莉さん、二日酔いになっていませんか?」
「大丈夫、寝たらすっきりして、お腹減ってきた。」
「もしや、朝飯のお誘いですか?」
「そうそう、蒼君、勘がいいね。昨日のお詫びに、朝ごはんご馳走するから、うちにおいでよ。外食ばっかじゃ、飽きるでしょ。」
「え、行っても大丈夫ですか?」
「大丈夫って何よ。パンと牛乳と、なんか作っとくからおいで。」
「分かりました。じゃ、支度して、すぐ行きますね。」
蒼は、朝っぱらから男を部屋に招くなんて、大丈夫なのかと言ったつもりだったが、光莉にはそういう想定は思いつかなかったようだ。まあ、別に下心があるわけではないが、世間体というものもあるだろう。
ほどなく蒼は光莉の部屋のドアホンのボタンを押していた。
「あ、開いてるから、どうぞ!」
と、光莉の声。やはり、不用心すぎる。機会があれば言っておかねば、と蒼は思った。
光莉は電話のとおり、パンと牛乳と、サラダに目玉焼きを作ってくれていた。フルーツも添えられている。
「光莉さん、やればできるじゃないですか。」
「ま、蒼君、失礼ね。一人暮らしの女を舐めたらいけないわよ。とは言え、久しぶりに朝飯作ったので、おいしいかどうかは分からないけどね。と、一応保険は掛けとく。」
「じゃ、頂きます。」
蒼も普段はシリアルのみの朝食が多いため、このような品目の多い朝食は久しぶりだった。
「昨日さぁ、別れ際にラブリーちゃんになんか言っておいてと頼んだような気がするんだけど、覚えてる?」
「はい、覚えてますよ。別れた後、ラブリーさんに頼んでおきました。」
「ふーん、ありがと。でもね。何を頼んだんだっけ? 全然覚えてなくて・・・」
「ええええーーー!そうなんですか。まあ、だいぶ回ってましたからね。」
「ごめんね。何か、毎回、こんな感じだね。」
「いえいえ、いいんですよ。じゃ、酒に飲まれた光莉さんのために、おさらいしてあげますね。」
「よろしくお願いします。」
光莉はパンをくわえたまま、小さく頭を下げた。
「光莉さんはたくさん飲んだせいか、すごいアイデアを思いつかれました。」
「え、さすが私?」
「覚えてないのが光莉さんらしいですけどね。アイデアとは、ガベージコレクターに悪さするなって学習させるという対策でした。それで、昨夜、光莉さんと別れた後、ラブリーさんと協議した結果、悪さするなって書いたテキストファイルをウイルスでばらまくって対策をやろうってことになりました。」
「やっぱり、さすが私! で、どうなったの?」
「それから後どうなったかは聞いていません。今、聞いてみます?」
「そうね。」
「蒼君、起きてたぁ?」
「光莉さん、おはようございます。そろそろ起きようかと、ベッドでごろごろしていたところです。」
「そう。昨日はごめんね。すっかりできあがっちゃって。」
「いえいえ、いつものことですから。光莉さん、二日酔いになっていませんか?」
「大丈夫、寝たらすっきりして、お腹減ってきた。」
「もしや、朝飯のお誘いですか?」
「そうそう、蒼君、勘がいいね。昨日のお詫びに、朝ごはんご馳走するから、うちにおいでよ。外食ばっかじゃ、飽きるでしょ。」
「え、行っても大丈夫ですか?」
「大丈夫って何よ。パンと牛乳と、なんか作っとくからおいで。」
「分かりました。じゃ、支度して、すぐ行きますね。」
蒼は、朝っぱらから男を部屋に招くなんて、大丈夫なのかと言ったつもりだったが、光莉にはそういう想定は思いつかなかったようだ。まあ、別に下心があるわけではないが、世間体というものもあるだろう。
ほどなく蒼は光莉の部屋のドアホンのボタンを押していた。
「あ、開いてるから、どうぞ!」
と、光莉の声。やはり、不用心すぎる。機会があれば言っておかねば、と蒼は思った。
光莉は電話のとおり、パンと牛乳と、サラダに目玉焼きを作ってくれていた。フルーツも添えられている。
「光莉さん、やればできるじゃないですか。」
「ま、蒼君、失礼ね。一人暮らしの女を舐めたらいけないわよ。とは言え、久しぶりに朝飯作ったので、おいしいかどうかは分からないけどね。と、一応保険は掛けとく。」
「じゃ、頂きます。」
蒼も普段はシリアルのみの朝食が多いため、このような品目の多い朝食は久しぶりだった。
「昨日さぁ、別れ際にラブリーちゃんになんか言っておいてと頼んだような気がするんだけど、覚えてる?」
「はい、覚えてますよ。別れた後、ラブリーさんに頼んでおきました。」
「ふーん、ありがと。でもね。何を頼んだんだっけ? 全然覚えてなくて・・・」
「ええええーーー!そうなんですか。まあ、だいぶ回ってましたからね。」
「ごめんね。何か、毎回、こんな感じだね。」
「いえいえ、いいんですよ。じゃ、酒に飲まれた光莉さんのために、おさらいしてあげますね。」
「よろしくお願いします。」
光莉はパンをくわえたまま、小さく頭を下げた。
「光莉さんはたくさん飲んだせいか、すごいアイデアを思いつかれました。」
「え、さすが私?」
「覚えてないのが光莉さんらしいですけどね。アイデアとは、ガベージコレクターに悪さするなって学習させるという対策でした。それで、昨夜、光莉さんと別れた後、ラブリーさんと協議した結果、悪さするなって書いたテキストファイルをウイルスでばらまくって対策をやろうってことになりました。」
「やっぱり、さすが私! で、どうなったの?」
「それから後どうなったかは聞いていません。今、聞いてみます?」
「そうね。」
