Chapter 15. ウイルス

 光莉は蒼にアドバイスをもらいながらチュートリアルを進め、基本的な操作はマスターできつつあった。そして、そろそろ日が沈もうかとしているころ、蒼が申し出た。
「実際にゲームに入る前に、晩飯にしますか? いったん始めちゃうとなかなか中断できないんで・・・」
「そうか。こういうゲームって、チームプレイになるんだよね。中抜けはできないってことね。」
「そうですね。他のメンバーにも迷惑かけますけど、何より一旦始めたら、自分でも止められなくなりますよ。」
「そういうものなのね。じゃ、ご飯にしようか。」

 蒼は冷蔵庫から、弁当とビールを出してきて、光莉に一本を渡した。
「光莉さん、じゃ、昨日に引き続き乾杯! 二人で連チャンですね。光莉さんは、俺とこんなに時間潰してていいんですか?」
「いいの、いいの、会社は休職中だし、もう蒼君とは人類を守る同士だからね・・・」
「なんか、大袈裟ですね。」
 二人はゲームやハッキングなどの話題で再び盛り上がった。

 そして、コンビニで買ったビールをほとんど飲み干そうとしているそのとき、蒼のPCが勝手に起動し、3画面のすべてラブリーマッチングの営業スマイルの顔が映し出された。今日はイケメン男性の顔だ。そしてデスク下に置かれたスピーカーから声が出た。

「光莉様、蒼様、こんばんは。お楽しみのところ、すみません。ご報告があり、お邪魔することとしました。」
「相変わらず、唐突ねぇ。」
 光莉は、毎回のラブリーマッチングの現れ方に慣れてきたとはいえ、やはり突然の登場には違和感があった。
「折角、蒼君とお部屋デートしてたのに・・・」
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