Chapter 15. ウイルス

 蒼は、久しぶりに昼をまたいで大学の授業に出た後、夕食を仕入れるため、コンビニに立ち寄っていた。どうせ暇なので、部屋に帰ったら、こちらも久しぶりにハンティングゲームでもしようかと考えていたのだ。
 そして、カップ麺を物色しているとき、後ろから話しかけられた。

「あれ、蒼君じゃない。何してるの?」
「あ、光莉さん、偶然ですね。何って、晩飯を仕入れて、帰ってからゲームでしようかってところです。」
「そうなんだぁ、この数日は待機らしいから、暇だよね。」
 光莉も、蒼と同様、晩飯に弁当でも買うかとコンビニを訪れていた。

 光莉は、午前中、ハンティングゲームを始めてみようかと思っていたことを思い出した。
「そうだ、ゲームって、ハンティングゲームのことだよね。」
「そうですよ。」
「一回やってみたいと思っていたんだけど、今から蒼君の家に行って、教えてくれるっていうのはどう?」
「えっ・・」
 蒼は光莉からの突然の申し出に驚いた。昨晩飲んだばかりなのに、光莉さんは今日も一緒で良いのだろうか。まあ、運命共同体のようになりつつあるし、何かと趣味の方向性も同じようだし、何より一緒に居ると楽しいので望むところではあるが・・・

「うちでいいんですか?」
「うん、もちろん。ビールでも奢るからさ・・・」
「昨日も飲んでませんでしたっけ・・・」
「気にしない、気にしない」
 二人はコンビニで弁当のほかに、酒とつまみを買い込み、蒼の家へと向かった。

「なんか、きちんとしてるねぇ~」
 光莉は蒼の部屋に入って早々、きちんと片付けられた室内に感動した。
「こういう性格なんだね~」
「まあ、そうですね。そこのPCの席に座ってください。俺は、別の椅子を持ってきますから・・・」

 蒼の部屋のPCは、正面と左右に3面のディスプレイが接続されており、キーボードとマウスの他、マイク付きのヘッドホンやゲームパッドが置かれている。
「光莉さん、全くの初心者ですか?」
 奥の部屋から、蒼が問いかけた。
「うん、初めて。蒼君がやってるって聞いたから、やってみようかなって思ってて。」
「そうなんですね。」
 蒼はどこからかキャンプ用の折り畳みいすを持ってきて、光莉の斜め後ろに座った。

「じゃ、チュートリアルからやってみましょうか。ゲームパッドって普段は使ってますか?」
「いや~、ハッキングじゃ使わないからね。」
「そうですか。じゃ、この赤いのが・・・・」
 蒼は光莉に一通りの操作方法を教え、新規ユーザー登録をして、チュートリアルを開始した。

「ゲームパッドを買い足せば、ラブリーマッチングがくれたノートPCでも動きますよ。」
「そうなの?帰りに買って帰ろうかな・・・」
「あー、前使っていた奴があるんで、差しあげますよ。」
「そう、ありがと!」
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