Chapter 7. 変化
とある町の福祉事務所。窓口の受付時間が終わり、二人の担当者が話し込んでいた。
「今日はなんか、えらく揉めていたなー」
「あー、そうなんだよ。聞いてくれる。毎月、この事務所で生活保護をもらっているから、今月ももらいに来たって言う人がいたんだけど、検索しても記録がないんだよ。それが5人もいてさー、みんな食い下がるわけよ。」
「記録がないなんてことはなかろう。」
「いや、名前でも、住所でも、何にも出てこないんだ。どこか別の事務所と勘違いしているんだよ。まあ、事務所が違っても何か出てくるはずなんだけどね。」
「そうかなー、揉めてる一人は見かけたことがある顔だったような・・・」
「しかし、記録がないなんて考えられる? おかしいだろ。」
「まあな、記録は追加されるばっかりで、本人が死んだとしても何十年かは残るはずだもんな。遺産とか、刑事事件とかあるかも知れないからな。」
「そうだろ。」
「誰かがデータを消したってことか?」
「いや、それも不可能だろ。そもそもデータの消去メニューってないだろ。住基ネットで死亡になったら、自動的にデータを引っ張ってきて何十年か経ってから、こっちのシステムが自動で消すんだろ。あり得ないな。結局さ、災害備蓄用の食料を渡して一旦引き取ってもらったんだけどね。」
「一旦って、調べるの?」
「いやー、データベースで検索する以外、どこを調べるっていうのさ。」
「申請用紙とか、領収書とか、なんか紙が残っているんじゃない。」
「えっー、何万件もあるんだぜ。たいして残業もつかないのに・・・」
「まあ、そうだな。でも、おじさんたちにとっては死活問題だろ。食えないと死んじゃうよ。なんか、救済してあげないといけないだろ。」
「確かにな、次に来たら、何か新しく特別登録でもして支給してやるようにするか・・・」
「ああ。それと、クレームレポート、上げとけよ。本部で対策してもらわないと、こんなのが毎日続いたら現場はたまらないからな。」
「今日はなんか、えらく揉めていたなー」
「あー、そうなんだよ。聞いてくれる。毎月、この事務所で生活保護をもらっているから、今月ももらいに来たって言う人がいたんだけど、検索しても記録がないんだよ。それが5人もいてさー、みんな食い下がるわけよ。」
「記録がないなんてことはなかろう。」
「いや、名前でも、住所でも、何にも出てこないんだ。どこか別の事務所と勘違いしているんだよ。まあ、事務所が違っても何か出てくるはずなんだけどね。」
「そうかなー、揉めてる一人は見かけたことがある顔だったような・・・」
「しかし、記録がないなんて考えられる? おかしいだろ。」
「まあな、記録は追加されるばっかりで、本人が死んだとしても何十年かは残るはずだもんな。遺産とか、刑事事件とかあるかも知れないからな。」
「そうだろ。」
「誰かがデータを消したってことか?」
「いや、それも不可能だろ。そもそもデータの消去メニューってないだろ。住基ネットで死亡になったら、自動的にデータを引っ張ってきて何十年か経ってから、こっちのシステムが自動で消すんだろ。あり得ないな。結局さ、災害備蓄用の食料を渡して一旦引き取ってもらったんだけどね。」
「一旦って、調べるの?」
「いやー、データベースで検索する以外、どこを調べるっていうのさ。」
「申請用紙とか、領収書とか、なんか紙が残っているんじゃない。」
「えっー、何万件もあるんだぜ。たいして残業もつかないのに・・・」
「まあ、そうだな。でも、おじさんたちにとっては死活問題だろ。食えないと死んじゃうよ。なんか、救済してあげないといけないだろ。」
「確かにな、次に来たら、何か新しく特別登録でもして支給してやるようにするか・・・」
「ああ。それと、クレームレポート、上げとけよ。本部で対策してもらわないと、こんなのが毎日続いたら現場はたまらないからな。」
