ビクトリーラーメンマンシリーズ第2弾 いかの惑星

 郷にいれば郷に従えということばもあるので、とりあえず、食おうと思い、カウンターの中央に置いてあった箸と醤油を取った。烏賊は30センチ程の大きさがあり、これはかぶりつくしかなかろうと俺は腹をくくった。老人にナイフか包丁でも頼めば良いのだろうが、あんな態度の奴と話してもまた腹が立つだけのような気がしたのだ。

 俺は新鮮な烏賊に横からかぶりついた。烏賊は墨を吐いて抵抗したが、俺は気にせず、食い続けた。烏賊は当然ながらことのほか新鮮で、こりこりしてとってもおいしかった。おれは久々のご馳走にすこぶる満足した。こんなおいしい烏賊が食べられただけでも、この星にわざわざ来た甲斐があったというものだ。

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