ビクトリーラーメンマンシリーズ第2弾 いかの惑星

部夢だっちゃ第3号(1996年12月21日発行)掲載

   ビクトリーラーメンマンシリーズ第2弾 いかの惑星

                           ―修.

 「・・・・てなわけでな、今回の君の任務やけどな、いかの惑星へ行ってもらうことになってんな。よろしう頼みまっせ 。」
 「・・・・・・。はあ、それでどこへ行けばいいんですか?」
 「ほやから、言っとるやろ。いかの惑星や!」
 「だから、以下の惑星ってどこなんですか?早く言って下さいよ。」
 「そんなもん地図に載っとるやろ。」
 「でも行き先がわからないと・・・・・。」
 「ほやから、烏賊や、烏賊の惑星や!食べる烏賊の、烏賊。海におる烏賊や。わかったか。わかったら、早よう行かんかい!」

 その烏賊の惑星にやっと到着したシャトルの中で、俺は上司との会話を思い出した。上司は、いわゆる「こてこての大阪弁」というやつである。

 さらに悪いことに、上司は、近畿人以外は大阪弁がよく解らないということが判っていない。従って、しばしばこのような状況に陥る。今日はまだましな方だ。たかだか「烏賊」と「以下」を間違えただけだ。

 以前などは、「ターキー」を「滝」と間違えて、ある星の滝を3つ程冷凍して本社に発送してしまい、こっぴどく怒られたこともあった。まあ怒られただけで済んだが、俺に言わせてもらえば悪いのは大阪弁の上司の方だ。ちゃんと「た き で す ね」と確認までしたのに・・・。まあ、どうでもよいが・・・。
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