クォーター
クォーター
-修.
「誰かと待ち合わせ? 暇なら、一緒にお茶でもどう・・・」
まただ。少し歩き疲れたのでベンチに座った途端にこれだ・・・。やれやれ。私は19歳のIT系の専門学校生。ゆったりとした黒のトップスとボトムスで、できるだけ目立たないようにしているつもりだ。まあ、母親が南ヨーロッパ出身なため、顔はどう見てもハーフで目に留まりやすいという自覚はある。だからワンレンにして、いつもうつむいて顔を隠しているのに・・・。今日は二人目だ。男性の子孫繁栄本能というやつだろうか、目ざとい。
「あ、彼氏と待ち合わせなので・・」
「じゃ、彼氏が来るまで話そうよ・・」
チャラい上にしつこい。固まってもらおう。私は髪をかき上げ、男と目を合わせた。そして男は固まった。「固まった」といっても動きが止まったに過ぎない。祖母なら一瞬で相手を石化し、殺してしまうところだが、私の場合は1秒ほど見つめると相手の動きが数分止まり、併せて目を合わせる前の数分間の記憶がなくなってしまう程度だ。母も同じだった。そう、私にはメデューサの血が流れている。つまりはメデューサと人間のクォーターだ。祖母より力が弱いのは人間の血が混じったせいで呪いが薄れたということなのだろう。私はそそくさとベンチを離れて歩き去った。
-修.
「誰かと待ち合わせ? 暇なら、一緒にお茶でもどう・・・」
まただ。少し歩き疲れたのでベンチに座った途端にこれだ・・・。やれやれ。私は19歳のIT系の専門学校生。ゆったりとした黒のトップスとボトムスで、できるだけ目立たないようにしているつもりだ。まあ、母親が南ヨーロッパ出身なため、顔はどう見てもハーフで目に留まりやすいという自覚はある。だからワンレンにして、いつもうつむいて顔を隠しているのに・・・。今日は二人目だ。男性の子孫繁栄本能というやつだろうか、目ざとい。
「あ、彼氏と待ち合わせなので・・」
「じゃ、彼氏が来るまで話そうよ・・」
チャラい上にしつこい。固まってもらおう。私は髪をかき上げ、男と目を合わせた。そして男は固まった。「固まった」といっても動きが止まったに過ぎない。祖母なら一瞬で相手を石化し、殺してしまうところだが、私の場合は1秒ほど見つめると相手の動きが数分止まり、併せて目を合わせる前の数分間の記憶がなくなってしまう程度だ。母も同じだった。そう、私にはメデューサの血が流れている。つまりはメデューサと人間のクォーターだ。祖母より力が弱いのは人間の血が混じったせいで呪いが薄れたということなのだろう。私はそそくさとベンチを離れて歩き去った。
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