ビクトリーラーメンマンシリーズ第1弾 誕生

 甲斐はすぐにでも料理を頼みたいところだったが、そこは社会生活を始めて間もない身であり、一応値段の方も確かめた方がいいかな、と思って恐る恐る質問した。

 「せっかく延々と説明してもらったのですけど、お値段はいくらなのでしょうか?」
 ボーイは全く動揺した様子もなく、明るい口調を変えることなく平然と答えた。

 「これはどうも気がつきませんで。現在、エリミナ星行き定期観光船の就航記念特価となっております。ただいま御説明致しましたコースで1,000ギルダーでございます。」

 甲斐は予想よりはるかに安い値段に驚いた。地上で食事するより安いくらいだ。材料を現地調達できるからだろうか。しかし安いに越したことはない。
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