【異星人外交官】獣脚類

 異星人の未知のコミュニケーション手段は、あるときは強力なレーザービームであったり、爆音であったり、異常な重力波であったりと、生身の人間が受けると一撃で死に至るものがあった。このため、異星人の出迎えは、人間と同じ姿で、色々な種類のセンサーを持ったエージェントロボットに行わせていた。異星人側も、コミュニケーション時の安全面はもちろんだが、そもそも地球上では生存できないケースもあり、自分たちの姿に似せて、自分たちと同じようにコミュニケーションができるエージェントロボットを用いていた。

 外交官側のエージェントロボットはゆっくりと発着床を歩き、異星人に近づいていった。
 「所長、どこまで近づきますか?」
 異星人の間合いなど判りようがない。振動や味覚などの接触型のコミュニケーション手段であればかなり近くまでいかなければならないが、音声や電波などであれば離れていても問題ない。
 「そうだな、相手の反応を見ながら慎重に近づけて行こう。」
 「分りました。」
 部下はコンソールパネルを操作し、様子を見ながら一歩一歩近づけていった。
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