人生ゲーム

 そして俺が最初にルーレットを回すと金色の牛車の駒は勝手に動き、あるマスに止まった。そして友人が文字を読み始めた瞬間、俺は見たことのない場所でドラゴンに向き合っていたのだ。

 目の前のドラゴンはゲームと無関係ではないだろう。ゲームを始めるとゲームの世界に取り込まれるという展開に違いない。であれば、ボードのマスには「ドラゴンをやっつけてゴールドを手に入れた」とでも書いてあったのではないだろうか。ということは、俺はこのドラゴンを倒さないといけないらしい。ドラゴンはおどろおどろしい感じでのたうっているが攻撃はしてこない。俺がドラゴンに食われて終了という落ちではゲームがおもしろくなかろう。ならば・・・。

 俺は思い切ってドラゴンに向かって踏み込み、上段から切りつけた。ドラゴンはあっけなく倒れ、その場に横たわった。その瞬間、どこかで金貨が落ちたようなジャラジャラといった音がした。

 俺は、ドラゴンをやっつければ即座に元のゲームをやっている場所に戻ると思っていた。しかし、俺の予想に反して元の場所に戻ることはなかった。よく考えてみれば、他の3人がルーレットを回して、それぞれが止まったマスのミッションを終了するまで、俺は現在のマスに留まっていないといけないようだった。
2/3ページ
スキ