ビクトリーラーメンマンシリーズ第7弾 スウィーツな・・・

 プレセペ星団のトルテ星は、出張用の調査船で片道3週間の距離にあった。俺の成果が認められたのか、会社貸与の調査船が少しずつグレードアップされており、現在は、操縦席と小さな寝室と簡易シャワー室の3室構成となっていた。いくら長期の出張が多いとは言え、平社員の俺には少し贅沢な仕様だった。俺はスウィーツの予習をしつつ宙行を進めた。

 トルテ星に到着して間もなく、ワールドスウィーツグランプリの予選が始まり、俺は審査員として予選に参加した。我がビクトリー・ラーメン社はかなりの大手企業であり、こういったグランプリのスポンサーになっていることもあれば、食品企業ということで参加を要請されることもあるようだが、今回は当社側から参加をお願いしたようだ。わざわざ会社側からお願いするということは、スウィーツの充実を図ろうとしているということだろうか。俺の責務も重いということかもしれない。

 予選は1組5名、全3組の計15名で行われ、3名が決勝に残る。5分ごとに次々と作品のスウィーツが運ばれてくるが、それぞれ外観や味をチェックし、採点する必要があるため、審査はかなり忙しかった。しかも、参加者は各星系で地区予選を勝ち抜いた生え抜きばかりであり、正直なところいずれのスウィーツも甲乙付け難いものばかりだった。
 「まずいな。どれもうまくて、全部満点になりそうだ。」

 俺は甘いもの好きと舌を買われて会社に就職できたので舌には多少の自信があったが、あまりにレベルが高く、まともに審査できないのではないかと思い始めていた。これでは課長をうならせるような成果は出せないかもしれない。
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