第4章 怪獣
留美は、我ながら着ぐるみにも相当慣れてきなーと思いつつ、もうひとつ仕事が残っていたことを思い出した。
「次の着ぐるみ試着しなきゃ」
「そうね・・・。やっぱり黒岩さんが原因の線が濃厚ね。留美の強い想いが、こうなったらいいなっていう幻想を見せているんじゃないかな。でも、黒岩さんから誘われるなんてチャンスだね。最初の幻想は説明がつかないけど、留美が初めての職場で緊張していて、いろいろなケースを想像していたとも考えられるし・・・。黒岩さんと話せば、何か進展があるかもよ。ラッキーじゃん。」
かおりは確信したようにうなずきながら話した。確かに少し距離を縮められるチャンスかもしれない。黒岩のことをもう少し知りたい、黒岩のことが最近かなり気になっていることは確かだ。かおりの分析は正しいのかもしれない。
「そうかもね。でも、幻想まで見るものかなー。」
留美はいくら黒岩に興味があるといえ、自分の黒岩への想いだけであんな幻想を見ることになることも考えられなかった。そもそも、黒岩にとって、たぶん留美は大勢の中の一人にすぎないだろうし・・・。
「あ、まだ仕事残ってたね。次、行こうか。次はどんな子かなー。」
かおりは切り替えが早い。もう今言ったことは覚えていないらしく、わくわく感まる出しでまわりをきょろきょろ見渡し始めた。
「次の着ぐるみ試着しなきゃ」
「そうね・・・。やっぱり黒岩さんが原因の線が濃厚ね。留美の強い想いが、こうなったらいいなっていう幻想を見せているんじゃないかな。でも、黒岩さんから誘われるなんてチャンスだね。最初の幻想は説明がつかないけど、留美が初めての職場で緊張していて、いろいろなケースを想像していたとも考えられるし・・・。黒岩さんと話せば、何か進展があるかもよ。ラッキーじゃん。」
かおりは確信したようにうなずきながら話した。確かに少し距離を縮められるチャンスかもしれない。黒岩のことをもう少し知りたい、黒岩のことが最近かなり気になっていることは確かだ。かおりの分析は正しいのかもしれない。
「そうかもね。でも、幻想まで見るものかなー。」
留美はいくら黒岩に興味があるといえ、自分の黒岩への想いだけであんな幻想を見ることになることも考えられなかった。そもそも、黒岩にとって、たぶん留美は大勢の中の一人にすぎないだろうし・・・。
「あ、まだ仕事残ってたね。次、行こうか。次はどんな子かなー。」
かおりは切り替えが早い。もう今言ったことは覚えていないらしく、わくわく感まる出しでまわりをきょろきょろ見渡し始めた。