第4章 怪獣
「留美さん、お久しぶり・・・今日も撮影ですか。」
「黒岩さん・・?」
留美は突然現れた黒岩に驚いた。今までジャージ姿しか見たことがなかったが、今日はモノトーンコーデだ。スタイルがいいので何を着ても似合う。より精悍さが強調されているようだ。
「今から滝川監督と今度の映画の打ち合わせがあるんですよ。奇遇ですね。」
留美が黒岩に少し見とれていると、かおりがすかさず割って入った。
「あ、留美の友達の財前かおりです。今日は見学です。黒岩さん、お話は留美から伺っています。」
「あー、お友達。よろしくお願いします。留美さん、すっかりスーツアクトレスが板についてきたようですね。頼もしい。かおりさんも特撮に興味あるんですか。」
「はい。黒岩さんの出てる映画も全部見てます。」
かおりはいつになく饒舌だ。しかし、黒岩も以前はスーツアクターなので映画に出ているというか、むしろ出てないというのが正しそうにも思える。かおりは、そもそもそんなに特撮映画を見ていたのか・・・。サービストーク全開だろ。留美は、なぜかしら、少しいらつきを感じていた。
「そんなに見てくれてたんですね。ありがとうございます。」
黒岩が神妙に答える。
「留美さん、今日はあの鳥の怪獣ですか。吊るされて、腕ばたばたしなきゃいけないんで大変そうですね。頑張ってください。この後何も予定入っていないので、そちらの都合がよろしければ、撮影の後、お茶でもしますか。お友達もご一緒に。」
「えー、いいんですか。是非!」
かおりがさっさと返事を返した。私への質問だろー、留美はますますむっとした。
しかし、黒岩からお茶に誘われるとは・・・。美人のかおりを連れて来たからだろうか。でも、誘われたのは私だ。
こんなところで黒岩に会えるのも偶然だが、黒岩の方から誘ってもらえるなんて・・・。
「あ、ありがとうございます。いろいろ映画のことも伺いたいので、是非あとで。」
留美はうれしさが顔に出ないように、つとめて冷静に返事を返した。
「黒岩さん・・?」
留美は突然現れた黒岩に驚いた。今までジャージ姿しか見たことがなかったが、今日はモノトーンコーデだ。スタイルがいいので何を着ても似合う。より精悍さが強調されているようだ。
「今から滝川監督と今度の映画の打ち合わせがあるんですよ。奇遇ですね。」
留美が黒岩に少し見とれていると、かおりがすかさず割って入った。
「あ、留美の友達の財前かおりです。今日は見学です。黒岩さん、お話は留美から伺っています。」
「あー、お友達。よろしくお願いします。留美さん、すっかりスーツアクトレスが板についてきたようですね。頼もしい。かおりさんも特撮に興味あるんですか。」
「はい。黒岩さんの出てる映画も全部見てます。」
かおりはいつになく饒舌だ。しかし、黒岩も以前はスーツアクターなので映画に出ているというか、むしろ出てないというのが正しそうにも思える。かおりは、そもそもそんなに特撮映画を見ていたのか・・・。サービストーク全開だろ。留美は、なぜかしら、少しいらつきを感じていた。
「そんなに見てくれてたんですね。ありがとうございます。」
黒岩が神妙に答える。
「留美さん、今日はあの鳥の怪獣ですか。吊るされて、腕ばたばたしなきゃいけないんで大変そうですね。頑張ってください。この後何も予定入っていないので、そちらの都合がよろしければ、撮影の後、お茶でもしますか。お友達もご一緒に。」
「えー、いいんですか。是非!」
かおりがさっさと返事を返した。私への質問だろー、留美はますますむっとした。
しかし、黒岩からお茶に誘われるとは・・・。美人のかおりを連れて来たからだろうか。でも、誘われたのは私だ。
こんなところで黒岩に会えるのも偶然だが、黒岩の方から誘ってもらえるなんて・・・。
「あ、ありがとうございます。いろいろ映画のことも伺いたいので、是非あとで。」
留美はうれしさが顔に出ないように、つとめて冷静に返事を返した。