ビクトリーラーメンマンシリーズ第5弾 渡り鳥

 俺は居酒屋を出てホテルに戻り、女性の課長に報告を入れた。女性課長がスクリーンに大写しになると俺は少し緊張したが、事の顛末を報告した。
 「それは珍しいわねー。タイムリープなんて夢があるじゃない。すぐに別動隊の食材狩猟班を派遣するわ。まあ、数が取れないってのは厳しいけど、飼育できれば問題ないか・・。いや、未来に向かって逃げられちゃうかな。ははは。」
 俺の報告に満足したせいか、課長の機嫌は良いようだ。俺は恐る恐る聞いてみた。
 「珍しい食材が見つかったんで、今回の出張は完了ってことですかね。」
 「え、甲斐君、何言ってんの。まだ未調査の惑星残ってんでしょ。そんな適当な調査じゃだめよ。もう、優柔不断なんだから。ちゃんと給料分働いてね。」
 俺には、女性課長に俺を振った彼女の面影が重なって見えた。

おわり
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