ビクトリーラーメンマンシリーズ第4弾 火鍋ドラゴン
はるか昔のお笑いでは、台の下に人が入っていて、両手それぞれに2匹のヘビの形の手袋を付けて、台から出し入れてして、最後に3匹とも出て来いと言われると、真ん中から人の頭が出てくるというのが落ちだが、この店のドラゴンはリアルに生物のようだ。もし作り物だとすると、舌のペロペロは相当高度なギミックと言えるだろう。いや作り物なら、そもそもスカーフなどさせず、皮膚の色を変えておけば良いはずだ。
俺は少し冷静になって、コンロから生物が出ていることが気になってきた。先ほどまで、料理をしていたコンロなので、相当熱くなっているはずなのに火傷しないのだろうか。それとも、俺が鍋と格闘している隙に冷やしたのだろうか。
ショーはクライマックスに達し、店主の笛の音に合わせて3色のトカゲが交互に出入りしていた。最後に3匹とも姿を現し、客席に礼をして同時に鍋を戻して終了した。テーブルの客からはパチパチとまばらに拍手が起こった。俺も先ほどの懸念は忘れて拍手した。
「お客様、ありがとうございました。では、ごゆっくりお食事をお楽しみください。」
店主は一礼し、色を塗った鍋を回収してキッチンの奥へと消えた。
俺は少し冷静になって、コンロから生物が出ていることが気になってきた。先ほどまで、料理をしていたコンロなので、相当熱くなっているはずなのに火傷しないのだろうか。それとも、俺が鍋と格闘している隙に冷やしたのだろうか。
ショーはクライマックスに達し、店主の笛の音に合わせて3色のトカゲが交互に出入りしていた。最後に3匹とも姿を現し、客席に礼をして同時に鍋を戻して終了した。テーブルの客からはパチパチとまばらに拍手が起こった。俺も先ほどの懸念は忘れて拍手した。
「お客様、ありがとうございました。では、ごゆっくりお食事をお楽しみください。」
店主は一礼し、色を塗った鍋を回収してキッチンの奥へと消えた。