デリバリー・エンジェル

 それから30分程経過したとき、ベッドに寝転がっている俺は、部屋に美少女が立っていることに気づいた。
「あっ、代わりのエンジェルさんですか?」
「そうよ」
 少女は、黒いバニースーツに、黒いブーツと手袋。背中には申し訳程度の黒い羽根。そして・・・、そしてお尻から生えているのは、先端が矢印のようになったしっぽ?

「あのう、本当にエンジェルさんですよね」
「そうよ、世間では堕天使と呼ばれているわ。3日間、災厄をもたらすものよ・・」

 いったいどういうことだろう。宣伝に偽りありじゃないか。
「え? 神の御言葉を伝え、幸運をもたらすって書いてありましてけど・・・」
「あー、それは、お試しの一人目だけね。二人目からはそうとは限らないわ」
 そんな罠があったとは。3日間、この悪魔のようなエンジェルに付きまとわれ、不運なことが連続するということだろうか。

「でも、仕事は9時5時なんでしょ?」
「それは普通のエンジェルでしょ。私は24時間ずっと一緒よ。まあ、くじ運が悪かったと思って、観念することね」

 確かに俺のくじ運は最悪だった。少女、しかも、美少女を引き当てることには、成功した。しかし、肝心の幸運は訪れず、不運に見舞われるらしい。これなら、マッチョおじさんで我慢した方が良かった。

 そして、俺は、今更ながら、肝心なことに気がついた。
 マッチョおじさんが、「どんなエンジェルが来るかは運次第で、後悔するぞ」と神の言葉を伝えていたことを・・・

おしまい
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