転生ビジネス
男は話を中断し、俺の後ろの海の一点を見つめ始めた。
「あんた、後ろの海、遠くの岬のあたりを見てみな。」
俺は振り返って、男が指さす先を見た。そこには巨大な石像がそそり立っていた。頭は雲の中に入って見えない。
「仏像ですか・・・」
「いや、たった今現れたところを見ると、あれも転生者だな。ゴーレムに転生か・・・。もともと何か魔物だったのか・・」
「ゴーレム、でかい・・・」
よく見ると確かに腕や足がものすごくゆっくり動いている。
「身長1000mくらいはあるな。あいつら、何喰って生きているんだろ・・」
男にとってもあんなに巨大なゴーレムは珍しいようだった。
男は俺に視線を戻し、話を続けた。
「だいたい入門編は終了だ。ここからがビジネスの話なんだが・・・」
「ビジネスですか?」
「そうだ。あんた、この世界で生きていくのには、今から苦難が待ち構えているのは、なんとなくわかっただろ。でだ・・・」
男はもったいぶって話を一旦区切った。
「俺が、一つだけ願いを叶えよう。無敵の勇者になって魔物をせん滅し、人々から賞賛を浴びるも良し、王様になって宮殿に住んで何不自由ない生活を送るも良し、何でも望むものを言ってくれれば叶えてあげるよ。」
俺はなんとなく聞いたような話だと感じた。
「望みを叶えてもらうとして、俺は何も出せるものがありませんけど・・・」
「それは大丈夫。あんたの魂をもらうだけだ、それも死んだ後にな。」
俺は確信した。
「これは悪魔の契約ですよね。ということは、あなたは悪魔ですか?」
「あんたの世界にも悪魔はいたようだな。俺は、何度も転生したんだが、悪魔であることは変わらないようだ。まあ、どの世界でも仕事は常にあるということだ。恵まれてるだろ・・・」
この男が、見知らぬ俺に懇切丁寧に説明してくれた理由がようやく分かった。
おしまい
「あんた、後ろの海、遠くの岬のあたりを見てみな。」
俺は振り返って、男が指さす先を見た。そこには巨大な石像がそそり立っていた。頭は雲の中に入って見えない。
「仏像ですか・・・」
「いや、たった今現れたところを見ると、あれも転生者だな。ゴーレムに転生か・・・。もともと何か魔物だったのか・・」
「ゴーレム、でかい・・・」
よく見ると確かに腕や足がものすごくゆっくり動いている。
「身長1000mくらいはあるな。あいつら、何喰って生きているんだろ・・」
男にとってもあんなに巨大なゴーレムは珍しいようだった。
男は俺に視線を戻し、話を続けた。
「だいたい入門編は終了だ。ここからがビジネスの話なんだが・・・」
「ビジネスですか?」
「そうだ。あんた、この世界で生きていくのには、今から苦難が待ち構えているのは、なんとなくわかっただろ。でだ・・・」
男はもったいぶって話を一旦区切った。
「俺が、一つだけ願いを叶えよう。無敵の勇者になって魔物をせん滅し、人々から賞賛を浴びるも良し、王様になって宮殿に住んで何不自由ない生活を送るも良し、何でも望むものを言ってくれれば叶えてあげるよ。」
俺はなんとなく聞いたような話だと感じた。
「望みを叶えてもらうとして、俺は何も出せるものがありませんけど・・・」
「それは大丈夫。あんたの魂をもらうだけだ、それも死んだ後にな。」
俺は確信した。
「これは悪魔の契約ですよね。ということは、あなたは悪魔ですか?」
「あんたの世界にも悪魔はいたようだな。俺は、何度も転生したんだが、悪魔であることは変わらないようだ。まあ、どの世界でも仕事は常にあるということだ。恵まれてるだろ・・・」
この男が、見知らぬ俺に懇切丁寧に説明してくれた理由がようやく分かった。
おしまい
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