戦いは市立武蔵が丘図書館
しかし、数秒後にやってきた回答は意表をついたものだった。
「アクセス拒絶されました。エラー273。」
「え。」
折葉はつい声を上げた。「アクセスの拒絶」だって、図書館からの質問を拒絶するのか。なんという大胆不敵な閲覧者だ。しかしどうやって…。
折葉はふとあるモジュールの名前を思い出した。「強制割り込み禁止モジュール」。オルファ・バージョン1にも使用しているやつだ。「エラー273」なら間違いない。
相手が何をやっているか判らないが、相当ガードを固めているようである。もしかしたら犯罪か何かやばいことをやっているかも知れない。折葉は相手のやっていることを知りたくなった。またオルファ・バージョン1を本当に稼働させるいい機会でもある。
「しかたない。こんなところで、しかもまだシミュレーション中なのに、本気を出すことにはなろうとは。」
折葉は端末にある特別な、とっておきのパスワードを入力しはじめた。
「壁に耳あり、クロードチアリ。」
いかにも、調査ツールらしいパスワードだと、折葉は自己満足しつつ、入力を完了した。端末の画面には、先程まではなかったいくつかのボタンが表示された。
折葉は小声で「戦闘開始」とつぶやき、新たな指示を入力した。
「閲覧者のガード強制解除。パスワードアタック開始。」
「アクセス拒絶されました。エラー273。」
「え。」
折葉はつい声を上げた。「アクセスの拒絶」だって、図書館からの質問を拒絶するのか。なんという大胆不敵な閲覧者だ。しかしどうやって…。
折葉はふとあるモジュールの名前を思い出した。「強制割り込み禁止モジュール」。オルファ・バージョン1にも使用しているやつだ。「エラー273」なら間違いない。
相手が何をやっているか判らないが、相当ガードを固めているようである。もしかしたら犯罪か何かやばいことをやっているかも知れない。折葉は相手のやっていることを知りたくなった。またオルファ・バージョン1を本当に稼働させるいい機会でもある。
「しかたない。こんなところで、しかもまだシミュレーション中なのに、本気を出すことにはなろうとは。」
折葉は端末にある特別な、とっておきのパスワードを入力しはじめた。
「壁に耳あり、クロードチアリ。」
いかにも、調査ツールらしいパスワードだと、折葉は自己満足しつつ、入力を完了した。端末の画面には、先程まではなかったいくつかのボタンが表示された。
折葉は小声で「戦闘開始」とつぶやき、新たな指示を入力した。
「閲覧者のガード強制解除。パスワードアタック開始。」