神器ほこたて
神器ほこたて
-修.
ダンジョンRPGの醍醐味はなんといっても、レアアイテムのゲットだろう。それは最強の魔剣であったり、鉄壁の鎧であったり、ラッキーアイテムであったりと様々だが、間違いなく俺の攻略に役立ってくれる。そんなレアアイテムを収集しつつゲームを進めることが俺のダンジョン攻略だ。
下層へ降りる階段のある部屋の入り口には、中ボスのオークが待ち構えていた。ここにたどり着くまで、俺の剣士キャラは体力も魔力もかなり消費していた。このオークは何とか倒せるだろうが、その後、部屋の中に待ち構えるフロアボスを倒すには体力も魔力も限界かもしれない。このままだと、フロアボスは討伐できない。しかし、折角ここまで来たのに、町に引き返すのも癪だ。イチかバチか・・・
俺は、キャラが習得したすべての剣技を駆使し、何分もかけてオークを討伐した。
そして、オークが崩れ去った後には、俺が期待していた宝箱が現れた。しかも、その外観はステンレスやチタンを焼いたようなヒートグラデュエーションの虹色をしていた。通常の宝箱は木箱、レアアイテムが入っている宝箱だと金色だが、こんな虹色の宝箱は初めて見た。
きっと、レア中のレアなアイテムが眠っていることだろう。その超レアアイテムによっては、フロアボスに挑むことも可能となるかもしれない。
俺はキャラを操作し、期待を込めて宝箱を開けた。そこには1枚の説明書と、やはり虹色に輝く矛と、虹色に輝く盾が重なって入っていた。
「虹色、しかも2アイテム・・・」
俺は歓喜した。いや、しかし、ここは冷静にならないといけない。何かの呪いが掛かっている危険性もある。今までの数々の苦い経験が俺を冷静にさせていた。まず、俺は説明書を見た。
「神器ほこたては、最高の硬さのドラゴンのうろこであろうと、鋼鉄の盾であろうと、すべてを貫く無敵の矛、そしてどんなに鍛え上げられた剣であろうと、どんなに重い斧を打ち下ろされようと、すべてを受け止める盾から成る。」
「ん?どこかで聞いたような・・・」
これって文字通り、矛盾しているじゃないか。いったいどういうことだ? だいたいどちらか間違いだろう。しかし・・・。俺は疑問に思いつつ、キャラに神器ほこたてをゲットさせた。
「ジャジャーン!!」
ファンファーレとともに、画面いっぱいにゲットした神器ほこたてが表示された。
「な、なに・・・?」
それ画面には、矛の付け根のあたりに盾が一体化している神器ほこたてがゆるやかに回転していた。
「ははぁーん」
無敵の矛と無敵の盾が一体化しているということだ。自分で自分を突くことはできないから、矛盾は生じないってことか・・・
いや、そこじゃない。これは、無敵の武器と、無敵の防具を同時に手に入れたと考えていいのでないか。体力も魔力もぎりぎりだが、これならフロアボスの攻略も楽勝だろう。相手がどんなに硬い皮膚をもっていようと矛で貫くことができるし、どんなに鋭い爪で切り裂かれそうになっても盾で守ることができる。
俺は自信をもってフロアボスの待つ扉を開けた。
フロアボスは、この神器ほこたてにはおあつらえ向きのリザードンだった。強固な鱗と、鋭い爪、しかし神器ほこたての前には敵ではない。俺は、キャラを操作し、神器ほこたてで戦いを挑んだ。
しかし、意表をついてリザードンは口から炎を吐き出した。ゲームオーバーの表示を見ながら、俺は神器ほこたてが炎には無力であることを知ることになった。
おしまい
-修.
ダンジョンRPGの醍醐味はなんといっても、レアアイテムのゲットだろう。それは最強の魔剣であったり、鉄壁の鎧であったり、ラッキーアイテムであったりと様々だが、間違いなく俺の攻略に役立ってくれる。そんなレアアイテムを収集しつつゲームを進めることが俺のダンジョン攻略だ。
下層へ降りる階段のある部屋の入り口には、中ボスのオークが待ち構えていた。ここにたどり着くまで、俺の剣士キャラは体力も魔力もかなり消費していた。このオークは何とか倒せるだろうが、その後、部屋の中に待ち構えるフロアボスを倒すには体力も魔力も限界かもしれない。このままだと、フロアボスは討伐できない。しかし、折角ここまで来たのに、町に引き返すのも癪だ。イチかバチか・・・
俺は、キャラが習得したすべての剣技を駆使し、何分もかけてオークを討伐した。
そして、オークが崩れ去った後には、俺が期待していた宝箱が現れた。しかも、その外観はステンレスやチタンを焼いたようなヒートグラデュエーションの虹色をしていた。通常の宝箱は木箱、レアアイテムが入っている宝箱だと金色だが、こんな虹色の宝箱は初めて見た。
きっと、レア中のレアなアイテムが眠っていることだろう。その超レアアイテムによっては、フロアボスに挑むことも可能となるかもしれない。
俺はキャラを操作し、期待を込めて宝箱を開けた。そこには1枚の説明書と、やはり虹色に輝く矛と、虹色に輝く盾が重なって入っていた。
「虹色、しかも2アイテム・・・」
俺は歓喜した。いや、しかし、ここは冷静にならないといけない。何かの呪いが掛かっている危険性もある。今までの数々の苦い経験が俺を冷静にさせていた。まず、俺は説明書を見た。
「神器ほこたては、最高の硬さのドラゴンのうろこであろうと、鋼鉄の盾であろうと、すべてを貫く無敵の矛、そしてどんなに鍛え上げられた剣であろうと、どんなに重い斧を打ち下ろされようと、すべてを受け止める盾から成る。」
「ん?どこかで聞いたような・・・」
これって文字通り、矛盾しているじゃないか。いったいどういうことだ? だいたいどちらか間違いだろう。しかし・・・。俺は疑問に思いつつ、キャラに神器ほこたてをゲットさせた。
「ジャジャーン!!」
ファンファーレとともに、画面いっぱいにゲットした神器ほこたてが表示された。
「な、なに・・・?」
それ画面には、矛の付け根のあたりに盾が一体化している神器ほこたてがゆるやかに回転していた。
「ははぁーん」
無敵の矛と無敵の盾が一体化しているということだ。自分で自分を突くことはできないから、矛盾は生じないってことか・・・
いや、そこじゃない。これは、無敵の武器と、無敵の防具を同時に手に入れたと考えていいのでないか。体力も魔力もぎりぎりだが、これならフロアボスの攻略も楽勝だろう。相手がどんなに硬い皮膚をもっていようと矛で貫くことができるし、どんなに鋭い爪で切り裂かれそうになっても盾で守ることができる。
俺は自信をもってフロアボスの待つ扉を開けた。
フロアボスは、この神器ほこたてにはおあつらえ向きのリザードンだった。強固な鱗と、鋭い爪、しかし神器ほこたての前には敵ではない。俺は、キャラを操作し、神器ほこたてで戦いを挑んだ。
しかし、意表をついてリザードンは口から炎を吐き出した。ゲームオーバーの表示を見ながら、俺は神器ほこたてが炎には無力であることを知ることになった。
おしまい
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