サルベイジャー

 巧は想定以上の出来に感心していたが、001の報告は続いた。
「報告を続けます。撃破した18機のほか、232機を乗っ取り、001の配下に設定しました。奥の通路に整列しております。」
「なんだって・・・」
 巧は001の言葉がすぐには飲み込めなかった。しかし、ハンディライトで通路の奥を照らすと、見渡す限り、様々な種類のAI兵器が整列していた。
「これは・・・?」
「巧司令、全機体の仕様説明をいたしましょうか。」
「い、いや、必要ない・・・」
「失礼しました。」
 何も言わないと、001は232機のAI兵器の説明を始めそうだったので、巧はかろうじてそれだけは止めさせることにした。しかし、この数はなんなのだろうか、このあたりのAI兵器はほとんど味方にしてしまったのではないか。そもそも、この都市には何機のAI兵器が投入されていたのだろうか。もちろん、民間人が知る由はなく、敵軍も、味方の軍隊も相手の投入数はわからないので、総数は誰も分からないだろうが・・・。

「001、この都市には、味方になっていない、動作中のAI兵器は何体残っている?」
「現時点ではゼロです。なお、双方の軍隊から新たなAI兵器が追加投入される可能性はありますので、あくまでの現在の数字です。」
「ゼロ・・・」

 どうやら、俺の巧防衛隊はこの都市を制圧してしまったようだ。いつまでかは分からないが、AI兵器同士の戦闘もこの都市では起こらない。武器さえ携行しなければ、射殺されることも、爆発や流れ弾に怯えることもない。ついに平和を手に入れたということか。難民キャンプのみんなも都市に戻れるということだ。

「しかし・・・」
 巧は何かが引っ掛かっていた。001も言っていたが、新たなAI兵器が投入されれば、巧防衛隊との戦闘が始まる。001はいつまでも勝ち続けることができるのだろうか。分からない。001はプロトタイプと言っていたが、どういうことだろう。巧は001に直接聞いてみることにした。
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