虹の贈り物

 その夜、ルーリが父親といっしょに山羊を連れて家に帰りついたのは、夜更け前であった。ルーリは帰りたくなかったのだが、山羊達もいたのでどうしても帰らなければならなかったのだ。

 山から家までの帰り道、ルーリはいくつかの轟音を聞いた。そしてそのとき空は雷のような光に包まれた。その夜、ルーリはなかなか寝付けなかった。そして窓から丘の方を見ると、丘の周りの空が異常に明るくなっていた。

 そして、そのうちルーリは眠りについた。
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