虹の贈り物

 「緊急。緊急。緊急。SOS。SOS。SOS。こちら移民団GRC14038の代表者アカバ。非常事態8701。非常事態8701。非常事態8701。

 緊急管制回線。緊急管制回線。緊急管制回線。ルーリの友達、そして他の子供達、この声が聞こえたら、広い場所に出て銀色のカードを天に向かって差し出してくれ。お願いだ。」

 アカバは、カードにちゃんと太陽が当たるように気をつけながら、間隔を置いては同じ言葉を何度も何度も繰り返した。イリウスもルーリもただその光景を見つめるだけであった。
37/47ページ
スキ