虹の贈り物
アカバは地表モニターから目を離さず、操縦捍を微妙に前後に操作し、何とか機体角度を保っていた。そして、地表との距離を測りつつ、最後の指示を発した。
「あの丘に着陸するぞ、イリウス。着陸10秒前。バーニア出力最大。逆噴射モーター出力最大。対衝撃姿勢。」
「了解。」
イリウスはバーニアと逆噴射モーターの制御レバーをいっぱいに倒し、自分のシートの横につけられた真っ赤なレバーを思いきり引いた。瞬間に圧縮された空気が一気に噴き出し、シートの周りにはいくつもの風船ができた。そしてイリウスはその無数の風船によりシートに押し付けられ、機関士席は外から見ると風船の塊りのようになった。
「着陸3秒前。2、1…。」
船長のアカバは操縦捍から手を離さないまま、別の手でイリウスと同様に真っ赤なレバーを思いきり引き、同じ様な風船の塊りとなった。
「あの丘に着陸するぞ、イリウス。着陸10秒前。バーニア出力最大。逆噴射モーター出力最大。対衝撃姿勢。」
「了解。」
イリウスはバーニアと逆噴射モーターの制御レバーをいっぱいに倒し、自分のシートの横につけられた真っ赤なレバーを思いきり引いた。瞬間に圧縮された空気が一気に噴き出し、シートの周りにはいくつもの風船ができた。そしてイリウスはその無数の風船によりシートに押し付けられ、機関士席は外から見ると風船の塊りのようになった。
「着陸3秒前。2、1…。」
船長のアカバは操縦捍から手を離さないまま、別の手でイリウスと同様に真っ赤なレバーを思いきり引き、同じ様な風船の塊りとなった。