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悪党の息子にとっては今度なんてあるはずがない
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明日になれば劉封の痕跡は全て無くなる。
自分が死んでも悲しむな、自害前日に集められた法邈たちは劉封自身から告げられた。
こんな救いようのない話題なのにこうして劉封を囲んでみんなで話すのは久方ぶりで法邈はそれだけで幸せだった。
「眉間にシワまで親父に似るんじゃねえよ」
泣きそうなのを堪えるのに険しい顔をしていたら元凶に笑い飛ばされた。
この状況で何を笑い飛ばしてんだこの能天気野郎と星彩が睨んでいた。
「説教ならまた今度にしてくれよな」
また今度っていつなんだ、次なんてあるはずないでしょう。
悪党の息子は唇を噛んだ。
「みんなが笑って暮らせれば俺はそれでいい、ちょっと早めに平の家族とか苞のとこに行くだけだからよ」
それと義親父のとこにもとこれから自らの手で死を選ぶものの言うことなのかと疑問に思った。
全てを告げた劉封に足して先に口火を切ったのが星彩だ。
「自分のことを火種とか内乱だなんて起こらないかもしれない現状を怖がるなんてあなたらしくない!!!」
「そうだそんなこと言われたら、そうするほかないではないか!兄者!」
そうするほかないと星彩が食ってかかりそれを皮切りに初めて劉禅も一緒に義兄である劉封を責めた。
自分は暗愚だからと兄に着いて行っていっては守られたあの劉封にだ。
嘘でいい、騙されてたっていい。
明日起こること全てを無かったことにしてくれていい。
血は繋がってなくとも兄弟仲良くやっているじゃないかと安心して呼びに来た姜維の声を聴いて法邈は確信した。
やはり、魔法は解けてしまった。
法邈が目を開ければ見慣れた自室。
ついに劉封の自害への刻限(タイムリミット)を迎えた。
滞りなく淡々と進んだそんなにも上手くいくかと疑うほどあっけなく。
その後は遺言通りに全て手配されていたが細部は法邈自身、魏延と劉禅に任されていた。
竹簡などの燃える匂い、火の爆ぜる音と紅い光が辺りを宵闇を照らしている。
無表情で自分や生前の悪党の妻、関家の末妹の描いたり記した絵や書を全て道化の皮を剥いだ馬岱が淡々と燃える様を眺めていた。
法正と母が結婚した記念にと劉封が贈った髪飾りを法邈が道化が焚く日炎にくべようとした時、それは止められた。
馬岱と抵抗したり言い争う気もなかったので渋々それは懐にしまった。
魏延と星彩は未だに泣き続けている。
劉禅は気丈に耐えているのか壊れてしまったのかは法邈に判断はつかない。
次、目覚めてもあの幼い頃みた父が支えんとしていた将軍の背中を自分が支えることを思い描いてまた眠る。
この際もうそれすら叶わなくていい
この歪んだ歯車をさっさと終わらせるために今日も悪党と才女の残した音色はまた眠る。
【倖田/來未/0時前の/ツン/デレラ】
自分が死んでも悲しむな、自害前日に集められた法邈たちは劉封自身から告げられた。
こんな救いようのない話題なのにこうして劉封を囲んでみんなで話すのは久方ぶりで法邈はそれだけで幸せだった。
「眉間にシワまで親父に似るんじゃねえよ」
泣きそうなのを堪えるのに険しい顔をしていたら元凶に笑い飛ばされた。
この状況で何を笑い飛ばしてんだこの能天気野郎と星彩が睨んでいた。
「説教ならまた今度にしてくれよな」
また今度っていつなんだ、次なんてあるはずないでしょう。
悪党の息子は唇を噛んだ。
「みんなが笑って暮らせれば俺はそれでいい、ちょっと早めに平の家族とか苞のとこに行くだけだからよ」
それと義親父のとこにもとこれから自らの手で死を選ぶものの言うことなのかと疑問に思った。
全てを告げた劉封に足して先に口火を切ったのが星彩だ。
「自分のことを火種とか内乱だなんて起こらないかもしれない現状を怖がるなんてあなたらしくない!!!」
「そうだそんなこと言われたら、そうするほかないではないか!兄者!」
そうするほかないと星彩が食ってかかりそれを皮切りに初めて劉禅も一緒に義兄である劉封を責めた。
自分は暗愚だからと兄に着いて行っていっては守られたあの劉封にだ。
嘘でいい、騙されてたっていい。
明日起こること全てを無かったことにしてくれていい。
血は繋がってなくとも兄弟仲良くやっているじゃないかと安心して呼びに来た姜維の声を聴いて法邈は確信した。
やはり、魔法は解けてしまった。
法邈が目を開ければ見慣れた自室。
ついに劉封の自害への刻限(タイムリミット)を迎えた。
滞りなく淡々と進んだそんなにも上手くいくかと疑うほどあっけなく。
その後は遺言通りに全て手配されていたが細部は法邈自身、魏延と劉禅に任されていた。
竹簡などの燃える匂い、火の爆ぜる音と紅い光が辺りを宵闇を照らしている。
無表情で自分や生前の悪党の妻、関家の末妹の描いたり記した絵や書を全て道化の皮を剥いだ馬岱が淡々と燃える様を眺めていた。
法正と母が結婚した記念にと劉封が贈った髪飾りを法邈が道化が焚く日炎にくべようとした時、それは止められた。
馬岱と抵抗したり言い争う気もなかったので渋々それは懐にしまった。
魏延と星彩は未だに泣き続けている。
劉禅は気丈に耐えているのか壊れてしまったのかは法邈に判断はつかない。
次、目覚めてもあの幼い頃みた父が支えんとしていた将軍の背中を自分が支えることを思い描いてまた眠る。
この際もうそれすら叶わなくていい
この歪んだ歯車をさっさと終わらせるために今日も悪党と才女の残した音色はまた眠る。
【倖田/來未/0時前の/ツン/デレラ】
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