第一章 非日常へ
まだ昼前というのもあって駅のホームはすいていた。
「お兄ちゃん、あたしちょっと自販機で飲み物買ってくるね。喉乾いちゃって」
ピチューは今いるところから少し歩いたところにある自販機を指さして言った。
「僕ここで並んで待っとくから行ってきて良いよ」
ピチューを待ってる間にスマホを見ておこう。
トークアプリを開くと大量に通知が来ていた。
どうやら既にクラス全員が参加しているグループを作ってくれた人がいるようだ。
「よろしく~」「作ってくれてありがと」というようなメッセージやスタンプと自己紹介が飛び交っている。
軽く僕もグループで挨拶をし、スマホを閉じる。
そこで異変に気付いた。
ピチューが戻ってくるのが遅い。
飲み物を買ってくるのなんてたいして時間はかからないはずだ。
自販機の方を見てもピチューの姿は無い。
もしかして誘拐?いやこのホームには僕とピチュー以外人はほぼいない。
隠れているだけ?いや、ピチューはそんな悪ふざけなんてしないだろう。
慌てて自販機の近くにかけよると、足元に変な渦のようなものがあるのに気が付いた。
空間にそこだけひびが入ったかのような渦だ。
「なっなにこれ!?」
驚いて声を上げると、渦の中から手が伸びてきた。
「お兄ちゃんいるのっ!?助けて、なんか飲み込まれちゃって出られない!」
ピチューの声が聞こえた。
伸ばされた手を迷いなく掴む。
なんとか引きずり上げようとするが、抵抗できず、渦はピチューと僕を飲み込んだ。
「お兄ちゃん、あたしちょっと自販機で飲み物買ってくるね。喉乾いちゃって」
ピチューは今いるところから少し歩いたところにある自販機を指さして言った。
「僕ここで並んで待っとくから行ってきて良いよ」
ピチューを待ってる間にスマホを見ておこう。
トークアプリを開くと大量に通知が来ていた。
どうやら既にクラス全員が参加しているグループを作ってくれた人がいるようだ。
「よろしく~」「作ってくれてありがと」というようなメッセージやスタンプと自己紹介が飛び交っている。
軽く僕もグループで挨拶をし、スマホを閉じる。
そこで異変に気付いた。
ピチューが戻ってくるのが遅い。
飲み物を買ってくるのなんてたいして時間はかからないはずだ。
自販機の方を見てもピチューの姿は無い。
もしかして誘拐?いやこのホームには僕とピチュー以外人はほぼいない。
隠れているだけ?いや、ピチューはそんな悪ふざけなんてしないだろう。
慌てて自販機の近くにかけよると、足元に変な渦のようなものがあるのに気が付いた。
空間にそこだけひびが入ったかのような渦だ。
「なっなにこれ!?」
驚いて声を上げると、渦の中から手が伸びてきた。
「お兄ちゃんいるのっ!?助けて、なんか飲み込まれちゃって出られない!」
ピチューの声が聞こえた。
伸ばされた手を迷いなく掴む。
なんとか引きずり上げようとするが、抵抗できず、渦はピチューと僕を飲み込んだ。