第一章 非日常へ

「お兄ちゃん。はいろうよ、秘密結社。ヒーローになりたかったんでしょ」

ピチューが僕に向かって言う。
確かに僕はヒーローになりたい。

「そうだけど、でもピチューを巻き込んじゃっていいの?」

「巻き込まれただなんて思ってない。お兄ちゃんはあたしを助けようとしてくれたし、それにお兄ちゃんだけだと心配だからあたしがついてってあげる」

ピチューの言葉のおかげで迷いはなくなった。

「わかった…校長。僕たちは秘密結社に加入します」

「そうか。では、改めてようこそ!我が秘密結社SMASHへ!それと、ここでは私のことはマスターと呼んでくれ」

校長…マスターは笑顔で手を差し伸ばしてくる。
僕はその手を掴んだ。
平凡な日常から非日常へといざなわれたようだ。

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