風柱と
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山道を駆け抜けていれば、木々の隙間から、
泣いている男の子が今にも鬼に追われている様子が見えた。
私は真っ先に子どもを抱きかかえ、鬼との距離を保つ。
風の呼吸 壱の方 鹿施風・削ぎ
師範が呼吸を使って鬼を倒している間に、私は足を怪我している子どもを見る。鬼の様子もなく、右足の傷も、圧迫止血すれば大丈夫な様子で、少しほっとする。
「少ししめるよ。」
「っ・・・・・・」
手持ちの手ぬぐいで、怪我をしているより中枢側の右大腿部を縛る。
5歳ぐらいだろうか、傷口がとても痛々しい。
「もう大丈夫、よく頑張っ・・・・」
禍々しい雰囲気を全身に感じ、振り返ると、森の向こうから4匹の鬼が走ってくる。
「!なんであんなにたくさんの鬼が・・・」
「っ・・・・っ・・・あ・・・・・・あ・・・」
「大丈夫だよ、お姉ちゃん達が守るから。」
余りの恐怖で声がでない少年に私は声をかけて、師範の元へ向かう。
師範からは、闘志の雰囲気がみえ、怒りで血管が滲んでいる。
私は、目いっぱい空気を胸の中に入れ、ゆっくりと吐き出す。
血液が循環し、刀身をもつ手に力が篭もる。
「・・・もう少し引き寄せてから、たたっきるぞォ・・・」
「・・・はい」
鬼が自身の懐に入るのを待つ。
音が近づいてくる。
「行くぞ」
師範の一言で、私は高く飛ぶ。
風の呼吸 弐ノ型 爪々・科戸風
虹の呼吸 参ノ型 二重虹
師範が4つの斬撃を打ち落とし、鬼に打撃を与える。
高く飛び鬼の視界から消えた私は、落下しながら二重の虹を描くように、鬼の首を一気に切った。
瞬く間に鬼は、消えていく。
鬼が消えていく時は、悲しい雰囲気が見えることがあって苦しくなるから、私はいつも目をそらしてしまう。
それを師範に咎められたとしても、私は鬼を目の前にして、手を合わせてしまう。
伝わってきて苦しいのだ。鬼の苦悩が、悲しみが、苦しみが。
刀身を鞘に仕舞い、師範の方を見つめると少年の前に屈んでいた。
「おいお前どこから来たんだァ?」
「・・・・・・」
よほど怖い思いをしたのか、少年から返答はない。
私は、少年と師範のいる方向に近づく。
「大丈夫?怖かっ・・・」
声をかけようと少年の顔を見た瞬間、少年から今までに感じたことの無い怒りが見え、身の毛がよだつ。
「師範!!離れてください!」
そう口を開いた瞬間、少年の拳は師範のお腹を捉えていた。
泣いている男の子が今にも鬼に追われている様子が見えた。
私は真っ先に子どもを抱きかかえ、鬼との距離を保つ。
風の呼吸 壱の方 鹿施風・削ぎ
師範が呼吸を使って鬼を倒している間に、私は足を怪我している子どもを見る。鬼の様子もなく、右足の傷も、圧迫止血すれば大丈夫な様子で、少しほっとする。
「少ししめるよ。」
「っ・・・・・・」
手持ちの手ぬぐいで、怪我をしているより中枢側の右大腿部を縛る。
5歳ぐらいだろうか、傷口がとても痛々しい。
「もう大丈夫、よく頑張っ・・・・」
禍々しい雰囲気を全身に感じ、振り返ると、森の向こうから4匹の鬼が走ってくる。
「!なんであんなにたくさんの鬼が・・・」
「っ・・・・っ・・・あ・・・・・・あ・・・」
「大丈夫だよ、お姉ちゃん達が守るから。」
余りの恐怖で声がでない少年に私は声をかけて、師範の元へ向かう。
師範からは、闘志の雰囲気がみえ、怒りで血管が滲んでいる。
私は、目いっぱい空気を胸の中に入れ、ゆっくりと吐き出す。
血液が循環し、刀身をもつ手に力が篭もる。
「・・・もう少し引き寄せてから、たたっきるぞォ・・・」
「・・・はい」
鬼が自身の懐に入るのを待つ。
音が近づいてくる。
「行くぞ」
師範の一言で、私は高く飛ぶ。
風の呼吸 弐ノ型 爪々・科戸風
虹の呼吸 参ノ型 二重虹
師範が4つの斬撃を打ち落とし、鬼に打撃を与える。
高く飛び鬼の視界から消えた私は、落下しながら二重の虹を描くように、鬼の首を一気に切った。
瞬く間に鬼は、消えていく。
鬼が消えていく時は、悲しい雰囲気が見えることがあって苦しくなるから、私はいつも目をそらしてしまう。
それを師範に咎められたとしても、私は鬼を目の前にして、手を合わせてしまう。
伝わってきて苦しいのだ。鬼の苦悩が、悲しみが、苦しみが。
刀身を鞘に仕舞い、師範の方を見つめると少年の前に屈んでいた。
「おいお前どこから来たんだァ?」
「・・・・・・」
よほど怖い思いをしたのか、少年から返答はない。
私は、少年と師範のいる方向に近づく。
「大丈夫?怖かっ・・・」
声をかけようと少年の顔を見た瞬間、少年から今までに感じたことの無い怒りが見え、身の毛がよだつ。
「師範!!離れてください!」
そう口を開いた瞬間、少年の拳は師範のお腹を捉えていた。