風柱と
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師範について行くと大きい通りにでた。
今日もおはぎを買いに来たのかな。
そう思っていると、普段は入らないお店に入った。
呉服屋・・・?
「こいつに合う羽織、作ってくれねぇか」
わ、わたしい?!?!?
「うるせェ・・・」
どうやら声に出てらしい。
「はい、かしこまりました。かわいいお嬢さんですね、お付き合いされてるんですか?」
「「えっ」」
初めて言われる言葉に実弥と名無しは言葉が詰まり、顔が赤く染まる。
「あらあらすみません、変なことお聞きしましたね、」
うふふと笑いながら呉服屋の人は生地を選んでいく。
「こちらとこちらがお嬢さんに似合うと思うのですがどうでしょう?」
生地を合わされ、ほえ〜とした顔をしてしまう。
じーーっと見つめる師範と目が合ってしまった。
「・・・どっちが似合、う・・・?」
俺に聞くんじゃねぇよ・・・自分の好きなの選べばいいのによォ・・・
こいつはいつもそうだ、すぐ俺に委ねる。
内心そう思いながらも、委ねられる優越感に浸りながら、俺は名無しに似合う、鮮やかないろがたくさん入った方を選ぶ。
できた羽織を受けとって、代金を払う。
「・・・師範・・・」
「あ?」
「ありがとうございます!!!!すごく嬉しいです!!!!」
思わず師範と呼んだのを許してしまうほどの、満面の笑みに、口が緩みそうになる。
「大事に着ます!!たくさん着ます!!あ、でも汚れちゃうの嫌だなあ、もったいないなあ。でも着ないのももったいないなあ。」
えへへと笑う名無しは、正直、 ずりぃ。
「・・・頑張ったなァ、名無し」
それは柱になる名無しへのお祝いだった。
羽織の入った袋を大事そうに抱える名無しの頭を撫でた。
すると夢は、えへへとまた可愛く笑った。