そうして鬼殺隊になり、師範は柱になって、私たちは師範と継子という関係ではないけれど、昔の名残で一緒に生活してる。



「･･･あんまり遅いと置いてくぞォ･･･」


いけない。考え事をしていたら準備が遅くなってしまった。今日は師範に連れられて街に行く日だ。


「あわわわ･･･待ってください！女の子には時間がかかるんです！」


置いてくぞとは言うものの、待っててくれる師範は顔に似合わず本当に優しい。


「お待たせしました！」

そう言うと私のペースに合わせて、歩いてくれる。
「おでかけなんて久しぶり･･･」

「そうだなァ」

2人でそよそよと風を感じながら歩く。
世間話ついでに気になったことを聞いてみる。

「柱合会議ってどんな感じなんですか？」

「おめぇには100年はえよ」

「なっ！！私こうみえてもあと3匹で階級あがって柱になるんですからね！」

そう言うと、珍しく本気でびっくりしたらしい師範が大きいつり目でこっちを見つめている。

「な、なんですか、嘘なんてついてませんよ」

「･･･おめェがなァ」

すごくすごく失礼な人である。

「そうですよ！師範のおかg」

んぐとほっぺを中心にブニュとされて、唇が自然に出るたこのような変な顔になってしまう。

「･･･師範って呼ぶなって言ってんだろォ･･･。俺はお前の師範じゃねェ。」

ありゃ、怒らせてしまった。

昔は、出会った当初は実弥と読んでいたのだが、鬼殺隊に入ってからは、敬語で話さないのものも実弥と呼ぶのもダメだと言われてしまった。だからといって、今更不死川さんと呼ぶには余りにも他人行儀で。だから、尊敬の念も憧れの念もこめて、師範！って呼んでいるのに。

「じゃあ、どうして、名前呼びも、敬語で話さないのもだめだって言ったんですか。師範じゃないならいいじゃないですか。」

「･･･おめェが礼節のできねぇやつだって思われんだろォ」

なんと。私のことを考えてくれていたらしい。

やっぱり師範は優しい。