風柱と
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「・・・!」
淡い虹色の刀身が、鬼の首を切った。
余りの優雅さと鮮やかさに実弥は息を飲む。
名前と鬼がいる方向にゆっくりと近づく。
「・・・う・・・あ・・・」
鬼の嗚咽が耳に入り、前方見つめると名前に首を切られた鬼はもう粉々になっていた。
「おい・・・名前・・・怪我ねェ・・・!!」
怪我ねぇかと聞こうとすると、名前はしゃがみ、鬼の手に触れた。
「大丈夫だよ・・・大丈夫・・・」
「あ・・・・・・ご・・・め・・・」
後かともなく、鬼が消える。
それを見た名前の目が一瞬大きく開かれて、悲しそうに何も無い地面を見つめた。
「何鬼に同情してんだァ・・・」
「・・・ごめんなさい。悲しい雰囲気が見えたんです・・・それにこの子が悪いわけじゃないし、したくてしたわけじゃない・・・元凶は鬼舞辻無惨です・・・」
「・・・・・・。」
俺は思わず拳を握る。
名前は、俺とは違って優しいから、鬼に対して憎しみで斬るわけじゃない。
騙す狡猾な鬼だっているかもしれない。
その時に名前が斬ることを躊躇って、もし不意をつかれてしまったら。
・・・だから鬼殺隊になんて入らせたくなかったんだ。
なのにこいつは、俺が柱になって帰って来れなくなった矢先に最終選別を受けに行きやがった。
家に入れば、もう3、4日は誰もいないことがわかるほど人気がなくて。
「っ・・・どこ行きやがったァ!!!!名前!!!!!!」
鬼なのか攫われたのか。
訳が分からなかった。鬼狩りをしながら、昼も夜も寝る間も惜しんで探したのに、見つからなかった。
そんな矢先、朝方に玄関先から音がして。
「は・・・はあ・・・」
走って息を切らしていたきた俺をみて、名前は大きい目をぱっちりと開けて驚いていた。
「さ、実弥・・・1週間は帰ってこないって行ってたのに・・・、な、なんで・・・」
名前の肩を掴んで、玄関の引き戸に押し付けた。
「っ!」
「っ・・・名前・・・てめェ・・・どこいってやがったァ・・・」
「・・・っ・・・」
こんなにに名前対して心から怒ったのは初めてだった。
「っ・・・最終選別に行ってたの・・・。帰ってこないって言ってたから・・・」
「・・・・・」
予想だにしない発言に、俺は時間が止まったような感覚に陥った。
よくみれば、顔は泥だらけで腕には血が滲んでいて。
「・・・っ」
どうしようもない感情に、思わす掴んでいる名前の肩に力を込めた。言葉が出なかった。
どうしてこうなったという絶望、生きててよかったという安心、気づいて止めれなかったという後悔が俺にどっと押し寄せてきた。
心配かけてごめんなさい
という言葉が耳に入った気がしたが、返す気になれず、名前の傷の手当だけして、その日は口をきかなかった。
次の日、気になって名前に、どうやって最終選別を通ったのか尋ねると、鬼と人の雰囲気を感じ取って7日間隠れていたと答え、任務に行ったら間違いなく死ぬと悟った。
血の気が引いた俺は、名前が自分自身の力で、自分を守れるように、基礎体力をつけさせ、呼吸も太刀筋も教えた。
そうすると、新しい虹の呼吸が生まれた。
そのうち、どこで知ったのか継子じゃないのに俺のことを師範と呼ぶようになった。同時に鬼が元人間だということを知り、同情するようになった。
これだけは、鬼に同情することだけは、何度咎めても治らない。
名前の命を危険に晒したくない。早く鬼殺隊を辞めさせなきゃいけない。
でも、俺にも追いつけず倒れていた名前が、呼吸が上手くいかなくて酸欠で泣いていた名前が、諦めないで、すがりついて、俺にも負けず劣らず強くなったのが、少し感慨深いのだ
「・・・?」
鬼に同情したからだろうか、師範が黙ったままだ。
私はしゃがんでいたところから立ち上がり、私より
少し背丈のある師範を見つめた。
「師範・・?」
すると、師範は、こちらに目を向け
「・・・強くなったなァ・・・・」
といい、私の頭をくしゃりと撫でた。
その瞬間、胸がぎゅうと苦しくなると同時に、嬉しくてたまらなくて、私の瞳は潤んだ。
「へへ・・・」
私が笑うと、師範が少し笑ったように見えた。
淡い虹色の刀身が、鬼の首を切った。
余りの優雅さと鮮やかさに実弥は息を飲む。
名前と鬼がいる方向にゆっくりと近づく。
「・・・う・・・あ・・・」
鬼の嗚咽が耳に入り、前方見つめると名前に首を切られた鬼はもう粉々になっていた。
「おい・・・名前・・・怪我ねェ・・・!!」
怪我ねぇかと聞こうとすると、名前はしゃがみ、鬼の手に触れた。
「大丈夫だよ・・・大丈夫・・・」
「あ・・・・・・ご・・・め・・・」
後かともなく、鬼が消える。
それを見た名前の目が一瞬大きく開かれて、悲しそうに何も無い地面を見つめた。
「何鬼に同情してんだァ・・・」
「・・・ごめんなさい。悲しい雰囲気が見えたんです・・・それにこの子が悪いわけじゃないし、したくてしたわけじゃない・・・元凶は鬼舞辻無惨です・・・」
「・・・・・・。」
俺は思わず拳を握る。
名前は、俺とは違って優しいから、鬼に対して憎しみで斬るわけじゃない。
騙す狡猾な鬼だっているかもしれない。
その時に名前が斬ることを躊躇って、もし不意をつかれてしまったら。
・・・だから鬼殺隊になんて入らせたくなかったんだ。
なのにこいつは、俺が柱になって帰って来れなくなった矢先に最終選別を受けに行きやがった。
家に入れば、もう3、4日は誰もいないことがわかるほど人気がなくて。
「っ・・・どこ行きやがったァ!!!!名前!!!!!!」
鬼なのか攫われたのか。
訳が分からなかった。鬼狩りをしながら、昼も夜も寝る間も惜しんで探したのに、見つからなかった。
そんな矢先、朝方に玄関先から音がして。
「は・・・はあ・・・」
走って息を切らしていたきた俺をみて、名前は大きい目をぱっちりと開けて驚いていた。
「さ、実弥・・・1週間は帰ってこないって行ってたのに・・・、な、なんで・・・」
名前の肩を掴んで、玄関の引き戸に押し付けた。
「っ!」
「っ・・・名前・・・てめェ・・・どこいってやがったァ・・・」
「・・・っ・・・」
こんなにに名前対して心から怒ったのは初めてだった。
「っ・・・最終選別に行ってたの・・・。帰ってこないって言ってたから・・・」
「・・・・・」
予想だにしない発言に、俺は時間が止まったような感覚に陥った。
よくみれば、顔は泥だらけで腕には血が滲んでいて。
「・・・っ」
どうしようもない感情に、思わす掴んでいる名前の肩に力を込めた。言葉が出なかった。
どうしてこうなったという絶望、生きててよかったという安心、気づいて止めれなかったという後悔が俺にどっと押し寄せてきた。
心配かけてごめんなさい
という言葉が耳に入った気がしたが、返す気になれず、名前の傷の手当だけして、その日は口をきかなかった。
次の日、気になって名前に、どうやって最終選別を通ったのか尋ねると、鬼と人の雰囲気を感じ取って7日間隠れていたと答え、任務に行ったら間違いなく死ぬと悟った。
血の気が引いた俺は、名前が自分自身の力で、自分を守れるように、基礎体力をつけさせ、呼吸も太刀筋も教えた。
そうすると、新しい虹の呼吸が生まれた。
そのうち、どこで知ったのか継子じゃないのに俺のことを師範と呼ぶようになった。同時に鬼が元人間だということを知り、同情するようになった。
これだけは、鬼に同情することだけは、何度咎めても治らない。
名前の命を危険に晒したくない。早く鬼殺隊を辞めさせなきゃいけない。
でも、俺にも追いつけず倒れていた名前が、呼吸が上手くいかなくて酸欠で泣いていた名前が、諦めないで、すがりついて、俺にも負けず劣らず強くなったのが、少し感慨深いのだ
「・・・?」
鬼に同情したからだろうか、師範が黙ったままだ。
私はしゃがんでいたところから立ち上がり、私より
少し背丈のある師範を見つめた。
「師範・・?」
すると、師範は、こちらに目を向け
「・・・強くなったなァ・・・・」
といい、私の頭をくしゃりと撫でた。
その瞬間、胸がぎゅうと苦しくなると同時に、嬉しくてたまらなくて、私の瞳は潤んだ。
「へへ・・・」
私が笑うと、師範が少し笑ったように見えた。