風柱と
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「師範!!!!」
「ぐっ・・・・・・」
離れようとした直後、腹に拳をくらい、師範は後ろに飛ばされる。
「あーあ〜、なんでバレちゃったのかなあ、僕演技は上手なはずなんだけど。」
ははと笑う鬼の雰囲気は、楽しそうな雰囲気を纏っていて、ゾクリとする。
「ってぇ・・・・・・!」
後ろから師範の声が聞こえ振り返ると、だいぶ遠くに飛ばされていた。
「師範!」
「へぇ、君、あの男の弟子なんだ?」
「だったら何?」
「僕ね、殺す順番を決めてるんだ。村だったら、小さい子どもから。そのあとに大人を殺して、最後は、村長。大切な人を奪われた大人の顔は最高だよ、ゾクゾクする。」
「!」
子どものような小さい成りから、放たれる言葉は残酷で、今まで殺されてきた人のことを思うと、胸が痛む。
「だから、まずは弟子の君からね。」
これ以上師範に怪我をさせたくない・・・。
そう思い、ぐっ・・・と日輪刀を握る手に力を入れた。
「おい・・・!!」
「!」
「そいつは、俺の弟子でもなんでもねェ・・・俺が相手になってやらァ!!」
耳を劈くような声に驚いて、後ろに飛ばされた師範を見つめれば、立って日輪刀を自身の腕に切りつけていた。
血がぽたぽたと下に滴り落ちていく。
師範は昔から、容赦なく自分を傷つけて、誰かを守る。
その傷は痛々しくて、見る度に心が痛む。
もっと私が師範より強ければ、傷は今よりも多くなかったかもしれない。
「庇ってるの?安心しなよ、すぐこの娘を殺して君の元にも行くから」
そう言った瞬間、少年は私と師範のいる方向に走り出す。
「名前!!!」
ああ、この子は元々5歳ぐらいの人間。鬼になりたくてなったんじゃないし、こんなことをするために、生まれてきたわけじゃない。でもー・・・
切らなければならない。
全集中 虹の呼吸 壱の型 七曲虹
ぼんやりとした七色の刀身を首を狙い、虹を描くように大きく横に一振する。
「こんなの当たらないよ」
少年は後ろに避け、即座にこちらに拳を向けてくる。
まともに当たれば、当たった部位の骨折は否めない。
師範が飛ばされたということは、私が当たれば、師範よりも勢いよく吹っ飛ばされてしまう。
私は、持ち前の身軽さと勢いを使って、横に避ける。
虹の呼吸 伍の型 幻日
よろけながら、鬼の身体に一刺しする。
ズブリと嫌な感覚が腕に走る。
「ごめんなさい・・・!」
私はそう呟いて、肩に一刺しした刀を身体を柔らかく使って、腹部まで一気に切る。
「っ!」
視界が鬼の血で赤く染る。
虹の呼吸 参の型 二重虹
鬼の首を切った。