短編
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職場まであと50メートル
『やばい…まじでやばい…もう着くのに』
朝から少し寒気がしてまぁそろそろ季節も夏から秋に変わるしちょっと気温が下がってるだけと思ったけどそれは勘違いで何ならいつもより気温は高いし、上に一枚羽織っているのは自分だけの時に気付くべきだった、ただ自分の体調が悪かった事に…
ぐわんぐわんと頭が回り気持ち悪さが一気に込み上げてきた普段馬鹿ほど元気なだけあってこうも体調を崩した時はダメージが大きい
『はぁ…、もう、ダメだ…』
あまりのしんどさに耐えられなくなり体の力が抜け視界が薄っすら暗くなっていく
『ん…』
若干胸のあたりが気持ち悪いまま目覚めると見覚えのある部屋に布団へと寝かされていた
『目ぇ覚めたか』
『え、あ、はい…何かすいません…あれ』
声を掛けられ視線を向けるとそこには土方さんの姿が
『屯所の真横で倒れてた、なんだ昨日はハメでも外して二日酔いか?』
少し呆れた顔でふぅー、と土方さんはタバコの煙を吐く
『いや、別に飲み過ぎ、じゃ、うっ、気持ち悪い』
タバコの煙に過剰反応してしまい一気に吐き気を催し口を手で抑える
『ま、まてまてまて!吐くな!少し我慢しろ!あ…』
慌てて駆け寄った土方さんの下半身にゲロをぶちまけてしまうと真っ青になる土方さんとスッキリとした私を他所に鼻をつまんだ沖田さんが入ってきた
『なんでィ酸っぱい臭いが漂ってらァこれが初恋の匂いってやつですかィ、いやぁアンタもやりますねィ鬼の副長ともあろうお方に吐瀉物をぶちまけるたァ俺でも出来ねぇや』
あわあわと慌てふためく私に少し半泣き状態の土方さんが口を開く
『総悟…応援頼む…』
『分かりやした…おい!お前ら土方さんがマニアックなプレイしてやすぜ、見るなら今のうちでさァ!』
『総悟ォォォォオ!』
やべっと声を漏らした沖田さんは走って逃げていき
そのすぐ後に少し苦笑いをした山崎さんが掃除道具とタオルを持って入ってきた
異様な空気に包まれたまま吐瀉物の処理をする山崎さんを気の毒に思いながら
私の中で山崎さんの好感度ポイントがぐんと上がった
この出来事から私は隊員達に影であの鬼の副長を泣かせた女と言われるようなった。
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