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第1部

唯「先輩おはようございます」




向かい側から歩いてくる島田晴に言う



晴「…………」



無視




佳奈「あ、先輩おはようございます!」
晴「おはよう」



ふぅん、佳奈には返すのね
とことん嫌われちゃってるなあ



唯「ふ、ふふ、ふふふ」



おかしい





おかしいくらいに笑える




佳奈「唯おはよー!今日もテスト頑張ろうね!」
唯「そうね」











中間テストが終わり、いつも通りの生活が戻ってきた。



佳奈「うぅ…結構頑張ったんだけどなあ……」
奏汰「オレもっす……。唯先輩は?」
唯「いつも通り………」



なぜ……
授業も真面目に受けてるし、毎日の勉強も欠かさない
テスト週間は夜遅くまでしてるのに………



唯「はぁ…………」




佳奈「テスト終わったし!ご飯行こうよ!」
奏汰「いいっすね!先輩の奢りっすか?」
佳奈「割り勘よばーか!!」




結果が出なさすぎる
もっと頑張れってこと…?
これ以上どう頑張ればいいんだろう……




晴「………」
唯「あ、先輩こんにちは」
佳奈「こんにちは!」
奏汰「ちはっす!」
晴「ああ。元気だな」



余裕そうな顔して…



佳奈「先輩、今回も学科首席だったって本当ですか?」
晴「まぁな。でも今回のテストはそんなに難しくなかったし、みんなも結構良かったんじゃないのか?」
佳奈「それが〜」



みんなも良かったんじゃないのか……


なにそれ、嫌味?
分かってて言ってんの?




奏汰「あれ、唯先輩どうしたんすか?」
唯「ううん、ちょっと喉乾いたから自販機」




ほんっとに嫌い。





晴「清水さんて、いつもあんな感じ?」
佳奈「テスト終わりはあんな感じですかね」
晴「へぇ」







ガコン



もうやになる。
ずっと頑張ってきたのに。
勉強だって、スポーツだって、人付き合いだって。
この大学だって、お父さんたちに無理言って入らせてもらえた…。
学費だって安くないのに。




唯「また、怒られちゃう、かなぁ…」






父『成績の方はどうなんだ』
唯『ぼ、ぼちぼち…?』
父『ぼちぼち?ちゃんと約束は守れよ』
唯『分かってる。もっと頑張る、から。』





頑張るから………












唯「頑張れるかな………」
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