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第1部

その日は学科の飲み会だった。




「今日は飲むわよー!」
「いつも飲んでんじゃん」




私はいつも一緒にいるメンバー、
荒木佳奈あらきかなと1つ下の吉村奏汰よしむらかなたと飲んでいた。

その時佳奈が、
「ねぇ、あれって学科首席の島田先輩じゃない?」

佳奈が指差す方へ目を向ける。
学科首席、私が目指しているところだ。


奏汰「島田先輩、1年からずっと首席らしいっすね、マジ尊敬っす」
佳奈「尊敬してるなら一旦食べんのやめなよ」


あれが、学科首席……



佳奈「顔よし頭よしって、もう将来決まってるもんよねー」
「まあ、あの人も努力したんじゃない…」
奏汰「あー……、先輩飲みましょ」


2人は私の言葉に少し戸惑い、とりあえず飲んだ





そして









ベロベロに酔った





「学科首席がなによ〜〜、こっちだってどりょくしてんだぞ〜〜〜〜」
佳奈「ゆい飲みすぎよ、そこまでにしときな」
唯「きょうはのむっていったのかなちゃんじゃ〜ん、あたしゃーのむよお」


いつもはこんなに飲まないのだ。
今日に限って飲んでしまったのはきっと、





「おいおい、あそこ飲みすぎだろ」
「何言ってんだ康介こうすけ、飲み会の醍醐味だろー」
康介「いやいや、だってアイツ、いつもあんなに飲まないでしょ、なあはる
晴「え、あー、オレあの子知らないから…」





佳奈「もう唯、やめときなって」
唯「まだのむぞー」
佳奈「もう…。私先帰るわよ?」
奏汰「先輩、オレ送ってくっすよ」



こうして私は、友2人に置いていかれたのだ。





唯「はくじょーものめー!あしたおぼえてなさいよお!」


こんな言葉はもちろん、届いてなかったけど。

2人が帰った後も私は飲み続けた。
なぜなら




晴「えーっと、清水さん?帰ろうか」
唯「なーによ、あたしはまだのんでんのよー」
晴「はいはい、帰るよー」
唯「うーむ………」




島田晴
学科首席




唯「しまだ、はる………」
晴「ん?…じゃあ、送ってくる」
康介「おう、気をつけてなー」



がっかしゅせき





どりょく





唯「………………」
晴「あれ、寝ちゃった…」






今日に限って、こんなに飲んでしまったのは







晴「めんどくせぇな」





醜い自分を紛らわせるためだったんだろう………






────────。



唯「うん?」


私の部屋だ。

昨日、1人で帰ってきたんだっけ…?



母「唯、起きた?アナタ昨日すごかったわよ?」
唯「昨日……」
母「ベロベロに酔っ払っちゃって。心配して男の子が送ってきてくれたのよ」


おとこ



オトコ



男?



唯「男って」





誰だ
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