ケンカ
名前変更
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「………充希」
さっきまでの怒った表情は消えていて、いつもの優しい表情になっている伊作先輩に私は立ち上がって抱きついた。
「伊作先輩、ごめんなさい!」
「…ううん、僕こそ充希の気持ちも考えずに…手まで出してしまってごめんね」
抱きついて泣きながら謝る私に伊作先輩は私の背中に手を回し、空いてる手で頭をポンポンする。
「私……いえ、これは保健委員会なら全員思ってることですけど…予算も少ないなかでやりくりしてるから、一番頭を悩ませるのは伊作先輩だから……だから」
「うんうん、分かってる……僕のことそんなに気遣ってくれてたなんて嬉しいな」
伊作先輩はニッコリと笑ってもう一度頭を撫でてくれた。
「当たり前ですよ!伊作先輩は私達の保健委員長なんですから!」
「ははっ。そうだね。じゃあ、もう遅いし部屋に戻ろっか」
「あ、でも…当番が」
「今日はいいよ。手を出してしまったお詫び」
「いいえ!伊作先輩一人だと大変ですから手伝います!」
「そう?じゃあ、お願いしようかな?」
私は元気よく『はい!』と返事をして伊作先輩と医務室へと戻った。
そのあと、現状を知っていた六年生の皆さんからの仲直りしたことを褒めてくださったのでした。
END
2019.7.2(令和)
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