イタズラは程々に
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「………先輩、昔の私は今の私と違うんですよ。大人しくていい子ちゃんで気が弱いんです。……想像つかないでしょ?」
昔を知らない田村先輩達には昔の私はこんな感じだったなんて知って、想像つけるはずがない。
でも、本当に昔はそうだった。
「……こんな性格だからダメなんだって思って、時間掛けて性格を変えました。それで忍術学園に転入したんですよ」
こんな話、笑える話でもないのに私はニコニコ笑いながら話す。
田村先輩は険しい表情のまま私から視線を逸らさない。
「明るくてお茶目でいい子だけどワルい子の私になったんです。……でも、穴の中で一人になった私は………疲れちゃいました。また無視されてしまう……この性格にしたのが間違いだった……でも、もう変える気力もない……なら、楽になるため自分は消えればいい」
「何を言ってるんだ。死んだからと楽になるものじゃない!」
「やめてくださいよ……そんな綺麗事………あなたに何が分かるんですか?ずーっと無視されて一人ぼっちだった悲しい気持ちが先輩に分かるんですか?」
「…………」
「突然だったんですよ?前触れもなく予知もなく突然無視です。諦めました……人と仲良くすることは出来ないって……いつ裏切られるか分からないもの……ずっと怯えて生活するなんてしんどいだけでしょ?………先輩、今までイタズラしてごめんなさい。でも、もうこれからはイタズラされる心配はないから安心してください……さようなら」
「やめろ!」
「離して!もう生きるのもこれから先のことを考えるのも疲れたんです!こんな私はいない方が……………っ!?」
飛び降りようとする私を止める田村先輩に、掴まれた手を払おうと抵抗する私の頬に冷たい電気が走った。
「…………」
それがビンタだと分かり、殴られた頬を手で抑えて田村先輩を見た。