壊れた学園
名前変更
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『滝夜叉丸!とにかく医務室へ運ぼう』
『あぁ、わかってる!』
四年生は綾部を医務室へと運んだ。
~医務室
『……ど、どうしたの?!』
医務室には保健委員長である伊作と他の六年生がいた。
そこへ傷だらけの綾部を抱えた四年生の姿に六年生達がギョッとした顔を向けた。
『どうしたのだ!喜八郎のそのケガは』
『誰かにやられたのか?!』
『どこの曲者だ!!後輩に手を出した輩は!』
怒りを見せる六年生に四年生達は互いの顔を見やった。
『実は………』
目撃した場面や充希が言っていた言葉を全て話した。
『そんな………』
『……これで済むなってことはまだやる気なのかもしれんな…』
『暫くは綾部に見張り役を付けて行動を共にした方が良いかもしれんぞ』
文次郎と仙蔵が口々に言うのを小さく図書委員会委員長の中在家長次が何か口にした。
『………モソ』
『ん?なんだ長次』
『……もしかしたら、充希は…もう綾部には手を出さないかもしれない……モソ』
『え?なんで、そんなことが………』
『…充希が言っていたという『これで終わりだと思うな。この復讐は終わってない』という言葉の意味は……綾部の他に、充希に手を出した私達にも復讐するということだと思う……モソ』
中在家の言葉にみんなは真剣な顔つきをする。
『……長次の言うことに一理あるな。よし、お前らの誰か五年生を連れて来い。このことは五年生にも耳を入れておかねばならんからな!』
『はい!』
田村が五年生を呼びに医務室を後にした。
そして、五年生が来てこれまでの経緯等を全て話した。
『……なるほど』
『まさか、攻撃するとは思いませんでしたね………』
『でも、攻撃するほど充希は私達に対する恨みが強いということだな…』
学級委員長の鉢山三郎が難しそうな表情を向けた。
『……充希が次に狙うとしたら四年生の誰か…か』