冬眠のあいだは私が温めてあげる
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ジュンコが冬眠してから、孫兵はさみしそうにしていた。
「………孫兵」
「いつも………いつもジュンコは僕の首に巻き付いてたから、なんだか肌寒いね」
孫兵は苦笑いを浮かべて自分の首に触れる白い手
「冬って長いけど、でも春は必ず来る……だから、それまでのあいだは……私がジュンコの代わりになる!」
「え?………うわっ!」
私は後ろから孫兵にハグをした。
「私が代わりに温めてあげる」
「……充希」
暫くのあいだ、沈黙が続いたがそれは気まずいものではなく心地良い感じだった。
「………ははっ。充希は体温が高いね!ジュンコより温かいよ」
「体温が高いのはよく言われる~」
遂には、孫兵はいつものように笑顔を向けてきた。
「…やっと笑顔になったね」
「え?」
「笑ってなきゃ、冬眠してるジュンコが悲しむよって話!」
「!………そうだね」
孫兵がどれだけジュンコのこと大好きなのかどれだけ愛してるかなんて、ずっと見てきたから分かる。
冬のあいだだけの我慢だよ……
END
2019.7.1(令和)