冬眠のあいだは私が温めてあげる
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「嫌だよ……ジュンコ~!」
冬に入ろうとする季節、生物たちが次々と冬眠しようとしている時期
遂には彼の大切なペットの毒ヘビのジュンコも冬眠に入ろうとしていた。
「……孫兵」
私と同じ三年生の伊賀崎孫兵はジュンコをギュッと抱きしめて赤ん坊のように駄々をこねている。
「……ジュンコと冬のあいだお別れだなんて」
「孫兵…さみしいのは分かるけど、ジュンコも冬眠しなきゃいけないんだよ……ジュンコのためにも……また春になったら会えるから」
こんなこと言われなくても孫兵は分かってるだろう。
でも、私にはこう言うことでしか出来なかった。
「冬なんて失くしてしまえばいいのに…そうしたら、ジュンコといつも一緒でいられるのに……」
「孫兵………」
「ほら、孫兵。ジュンコもそろそろ眠いみたいだ……大丈夫だ。ジュンコも孫兵と同じ気持ちだよ。でも、冬眠しなきゃこの冬やっていけない…それは、孫兵だって分かってるだろう?」
彼と同じ生物委員会の委員長代理、竹谷八左ヱ門先輩が、孫兵の肩をポンと叩く。
「………はい。ジュンコ、暫くのあいだだけのお別れだ。春になったらまた一緒にいよう」
ジュンコはシューっと返事をしてから目を閉じた。
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