僕の姉
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『………あ』
『ん?どうしたの?』
僕は立ち止まりある一ヶ所を見つめた。
『………お姉ちゃんだ』
『え?どこ?』
『ほら、あそこ髪をてっぺんに一つまとめてくくってる女性……黒のスーツ着た…』
向かいの歩道にいたお姉ちゃんに指を指した。
『あ、あの人か……どこに行くんだろ?』
『さ、さぁ……わからない』
『とにかく後を追ってみよう!』
『あ!待てよ、佐吉!』
佐吉が走って行くので僕は慌てて後を追った。
『……どこに行くんだろう?』
『……さぁ…あ、イオンの中に入って行くぞ!』
お姉ちゃんはイオンの中に入って行くので、見失わないように僕達は走った。
お姉ちゃんはそのまま真っ直ぐ歩き、近くにあった椅子に座っては、ずっとあっちを見ていた。
…何をしてるんだろう?
すると、お姉ちゃんと同じ格好のミディアムヘアの女性がお姉ちゃんの隣に座り、何か話している。
……友達なのかな?
ちょっとしたらミディアムヘアの女性が離れていく。
『………なぁ、もしかして…あのスキンヘッドの男の人見てるんじゃないか?』
『…え?』
佐吉の言葉にお姉ちゃんが見てる視線の先にはスキンヘッドの厳つそうな男性が立っていた。
どうやら、その人の後を追ってるらしい……
『ねぇ、坊や達』
『え?』
コソッと見ていたら店員さんから声をかけられた。
『キミ達、ランドセル背負ってるけど学校帰りかな?、お母さんとお父さんはどうしたのかな?』
『あ、いえ………そうじゃなくて………』
店員になんて説明しようか、素直にお姉ちゃんがいるのでと言っても迷子だとか思われるのも面倒だし………
『……!』
店員へと対応にどうしようかと思ったら、いつの間にかお姉ちゃんがこっちに来ていて、チラッと僕を見たが知らん顔してイオンを出て行った。
『あ、大丈夫です!!佐吉、行こう!』
『わっ!!』
『あ、僕達………!』
僕らは急いでイオンから出て行った。
『い、いない…………』
慌てて後を追ってみたが、人混みでお姉ちゃんの姿はなかった。
『…見失ったみたいだな』
『うん……』
お姉ちゃんはいったいなにをしてたんだろう?
あのスキンヘッドのおじさんの知り合い?
疑問が溢れるなかで、これから帰ろうかと思ったら、また声をかけられた。
『ねぇ、キミ達。どうしたの?何か困りごとかな?』
『え、あ……!』
声をかけてきた女性は、さっきお姉ちゃんの隣に座った女性だった。