໒꒱.。伝七side


「でんしち～！」


「あ、充希先輩、どうされたのですか？」

忍びの友を開いて勉強していたら、遠くから四年生の充希先輩がニコニコ笑顔で掛け寄って来ては、僕を抱き上げた。

あ、僕の名前は黒門伝七。成績優秀な一年い組で作法委員会に所属しているんだ！


「別にどうもしないよ？ふふ」


「…そうですか。あの、出来れば毎回僕と会う度に抱き上げるのはやめて頂きたいのですが……」

「えー、ダメ？」

先輩は悲しそうな表情で見つめられて、僕は困った表情で必死に言葉を探した。


「いや、ダメっていうわけじゃなくて……その恥ずかしいですし…」

「かーわーいい～！！！」

「うわっ！充希先輩！」

抱き上げられた状態で更にギュッとされ、驚いた僕は充希先輩に離すようにジェスチャーをする。

いつもこんな感じなので、周りの忍たま達は特に気にもしていない。