未来から来た少女
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『ふふ。ねぇねぇ、行くならこの子も連れて行っていい?』
『~~~……え?』
私の掛け声に言い合いの喧嘩は一旦止めてこちらに振り向いた。
『え、り、リス?!』
『いや、連れて行くのは………』
『……この子も一緒に行きたがってる』
『……何処かの委員会みたいなことを言うな』
『そんなことしたら、また予算が……!!』
『予算予算ばっかうるせぇぞ文次郎!』
『なんだと!!留三郎!!生き物が増えれば、また予算を切り詰めるのが大変だろうが!!』
とまた言い合いの喧嘩が始まるのだった。
ガサガサ………
『?………あ!』
『……待て。モソ』
『ん?なんだ、長次』
小さく声をかけた中在家長次にピタッと止まる。
『……私達が言い合いをしたいるあいだに……天女がいなくなった……モソ』
『あっ!!!』
『何処に行っちまったんだ?!』
中在家長次に言われて、ハッと振り返れば、そこにいたはずの少女がいなくなっていたのだ。
『逃げたか?!』
『いや、私達のことを怖がってる様子はなかったぞ?警戒はしていたが』
『じゃあ、何故いないんだ!!』
慌てていれば、ガサッと茂みから少女がピョコッと姿を現す。
『……戻ってきたぞ!』
『ただいま!』
『おかえり………って!違う違う!もう、何処に行ってたんだい?…その前に、腕に抱えている動物は………?』
善法寺伊作がノリに乗ったあとにブルブルと顔を振って本題に入った。
『あ、この子はフェネックギツネっていう耳が大きいのが特徴のキツネだよ!』
『いや、そういうことではなく、何故そのキツネを抱いて来たのかってことだ…』
『……聞かなくても嫌な予感がする』
『この子もリスと一緒に連れて行こうと思って!』
『『『『『だはっ!!』』』』』
『やっぱりな……』
お兄さん達がひっくり返った。
『あぁ!!!ますます生物委員会の予算が上がるではないかぁ!!!留三郎が余計なことを口にするからだぞ!』
『はぁ?!なんだと!?テメエがつまらんことでブツブツ言ってっからだろ!!』
『なんだと!!!』
『やんのか!!!』
ヒートアップする二人に呆れる顔を見せるお兄さん達。